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「オープン戦打率.051 OPS.170」絶不調が一転「打率.469 OPS1.188」FA2年目の覚醒か…オリックス西川龍馬30歳、20打数10安打で絶好調
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広尾晃Kou Hiroo
photograph byJIJI PRESS
posted2025/04/08 06:00

プロ野球界屈指の巧打者で知られる西川龍馬。FA移籍したオリックス2年目での覚醒なるか
30歳になった西川はピークアウトしたのか、それともパワーピッチャーがそろうパの投手陣に対応できなかったのか?
2025年の開幕前、西川のバットは湿ったままだった。オープン戦の成績は以下の通り。
15試39打2安0本0点 率.051 OPS.170
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ちょっと見たことのないような絶不調である。3四球を選んだものの、OPSも1割台だった。それでも紅林弘太郎と並び最多の15試合に出場。岸田護新監督は、打てなくても西川を打線から外すことなく使い続けた。そしてシーズン開幕後、西川は見違えるような打棒を発揮し始めた。
8試32打15安0本3点 率.469 OPS1.188
本塁打こそまだないが、二塁打は両リーグ最多の7本。中距離打者の本領を発揮している。「レギュラー級の選手は使い続けなければ、本領を発揮できない」という用兵の原理を岸田監督はよく知っていたのではないか。
「FA2年目の覚醒」か…オリも5連勝と絶好調
チームもオープン戦最下位だったが、ロケットスタートに成功した。もちろん、このままの数字が続くことはないだろう。当然、スランプも来るだろうが、西川龍馬の「FA2年目の覚醒」が、どこまでチームを変えるか、注目したい。
【第2週 2025年3月31日から4月6日まで】
〈チーム順位〉
□セ・リーグ 通算
阪神9試5勝3敗1分率.625
巨人9試5勝4敗0分率.556
DeNA9試4勝4敗1分率.500
広島8試4勝4敗0分率.500
ヤクルト8試3勝4敗1分率.429
中日9試3勝5敗1分率.375
・第2週
ヤクルト5試3勝1敗1分率.750
広島5試3勝2敗0分率.600
阪神6試3勝2敗1分率.600
DeNA6試2勝3敗1分率.400
中日6試2勝3敗1分率.400
巨人6試2勝4敗0分率.333
大勝ちしたチームはなく、首位阪神と最下位中日までは2ゲーム差。団子状態でシーズンが走り出した。
□パ・リーグ 通算
オリックス8試7勝1敗0分率.875
楽天7試4勝3敗0分率.571
日本ハム8試4勝4敗0分率.500
ロッテ8試4勝4敗0分率.500
西武7試2勝5敗0分率.286
ソフトバンク8試2勝6敗0分率.250
・第2週
オリックス5試5勝0敗0分率1.000
楽天4試3勝1敗0分率.750
西武4試2勝2敗0分率.500
ソフトバンク5試2勝3敗0分率.400
ロッテ5試1勝4敗0分率.200
日本ハム5試1勝4敗0分率.200
オリックスが前週から引き続き6連勝。オープン戦最下位から一転しての絶好調。対照的に圧倒的な戦力で優位を予想されたソフトバンクが最下位に沈んでいる。