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「ショウヘイが仕留めた」MVPトリオでフル出場は大谷翔平だけ…なぜ“開幕8連勝”できたのか? ドジャースに敗れた対戦球団への「ある違和感」

posted2025/04/04 11:05

 
「ショウヘイが仕留めた」MVPトリオでフル出場は大谷翔平だけ…なぜ“開幕8連勝”できたのか? ドジャースに敗れた対戦球団への「ある違和感」<Number Web> photograph by Getty Images

3日のブレーブス戦でサヨナラとなる今季第3号ホームランを放った大谷翔平

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笹田幸嗣

笹田幸嗣Koji Sasada

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 ドジャースが1955年以来、球団70年ぶりの開幕8連勝を飾るロケットスタートを切った。

 内訳は昨季83勝のカブスから2勝、ワイルドカードを勝ち取ったタイガースから3勝、同じくワイルドカードのブレーブスから3勝。今季のポストシーズン進出が有力視される3球団からの8連勝であり、昨季両リーグでのサイ・ヤング賞投手であるタイガースのタリク・スクバル、ブレーブスのクリス・セールといった難攻不落の左腕投手をも撃破した内容にデーブ・ロバーツ監督も満足げだった。

「我々は価値ある安打を放ち、いい投球をしている。それがポイントだ。(米国の)オープニング・ウイークにふたつの強豪球団、ふたりのサイ・ヤング賞と対戦することはタフなことであり、勝つのは大変なことだ。チーム全員の取り組みの結果だ」

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 8連勝。ドジャースが万全だったかと言えばそうではないと感じる。自慢のMVPトリオの中で全試合出場を続けているのは大谷翔平ひとりだけ。ムーキー・ベッツは体調不良でカブスとの日本開幕2試合を欠場し、フレディ・フリーマンは古傷の右足首を痛め今季ここまで3試合の出場にとどまっている。それでもひとつも負けない強さはロバーツ監督の言葉通り、効果的な安打、無駄な点を与えない投手陣とディフェンス、チーム全員が試合展開、状況の中ですべきことを確実に実践できる個々の能力の高さ、チーム力にある。再び指揮官は言う。

「我々はいい野球をし、勝つ方法を見つける。決して今、ベストの野球をしているわけではない。それでも勝つ方法を見つけている。これは非常に大きなことだ」

苦しみながらも“最後は勝つ”ドジャース野球

 ベストではない――。確かにそうだろう。それは欠場者だけでなく、試合内容にしてもそうだ。

 ドジャースが圧勝したのは1日のブレーブスとの初戦、6対1で6連勝を飾った試合くらいで多くの試合は接戦の中で終盤に競り勝ったものばかりだ。選手個々が万全な調子ではない中で苦しみながらも最後は勝つ。だが、こういう戦いができるチームこそ、真に強いチームと言える。その代表例が、2日のブレーブス戦だった。

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