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マスクの窓から野球を見ればBACK NUMBER
センバツ優勝・横浜高「盤石投手陣」より高評価? 愛知“普通の公立校”の謎サウスポーの正体は…スカウトが語った春の甲子園「不出場」の逸材たち
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安倍昌彦Masahiko Abe
photograph byJIJI PRESS
posted2025/03/31 06:01

センバツ不出場の選手の中にもプロ注目の逸材は多い。敏腕スカウトが明かした「今春の甲子園に居なかった」原石たちの名前は…?
野手から転向直後に147キロ…兵庫の快腕
「そうですよ、6番バッターかな」
今朝丸裕喜(現阪神)、間木歩(國學院大進学)の剛腕、快腕が君臨していたチーム。シュアなバッティングと逆転された直後に痛烈快打の勝負根性を兼備した内野手だった。
「秋の新チームになって、なかなか投手が決まらなくて、山岡君に投げさせてみたら、ものすごいボールを投げる。練習試合のリリーフでちょっと見たことあるんですけど、147(キロ)まで出てビックリしてね」
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楽しみにしていた秋の県大会でのピッチング。
「僕が見に行く前の試合で、送りバントの小フライに飛びついて鎖骨を痛めて、結局見られずじまい。それだけにこの春、どんなふうになっているかね。そういうのも、ものすごく楽しみでね」
この時期、東北・北海道の高校球児たちは、まだ「冬季練習」の真っ最中。特にこの冬の積雪量は例年以上だった。
「そうですね、やっぱり室内(練習場)の設備がしっかりしている大学や社会人のほうを見に行くことが多くなるんでしょうけど、春休みなんで、こっち(本州)に合宿や練習試合に来ている高校もありますからね」
もう、日本じゅうのアマチュア野球が、幕を開けているのだ。
「北照(北海道)が関東に来ているらしいし、中谷(嘉希・投手・183cm85kg・右投右打)っていう2年生がもう150キロ投げているって聞いたんで。ブルペンですけどね。そっちのほうに回ってみようかなと」
春はセンバツから。
かつては、そんな語り出しのテレビ実況もあったと聞いている。一方で、この春のスカウト行脚もセンバツから。
1週間を超えるセンバツ出張が終わっても、まだわが家ではなく、担当地区の現場に向かって人知れず「旅」を続けるスカウトたち。プロ野球のペナントレースも、華やかにその幕を開けている。
