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「ブレイクしている感覚は全然ない」中村敬斗が“実家”で明かしたゴールの秘訣「いったいどこが天然なんだ…」記者が驚いた得点感覚とは? 

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細江克弥

細江克弥Katsuya Hosoe

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photograph byAtsushi Kondo

posted2024/07/18 17:01

「ブレイクしている感覚は全然ない」中村敬斗が“実家”で明かしたゴールの秘訣「いったいどこが天然なんだ…」記者が驚いた得点感覚とは?<Number Web> photograph by Atsushi Kondo

実家のリビングにはF1好きの祖父母が遺したセナの絵と中村のユニフォームが並ぶ

「単純にハイライト映えするという意味で、自分も好きだし、大きな意味を持つゴールだったかなと思います。ベトナムがかなり守備的な戦い方をしていたので、正直、点を取れる感覚はあまりなくて。ただ、あのシーンはパスをもらった瞬間にシュートを打つことを決めていました。絶対に打つべきですよね、あれは」

 いわゆる“ゾーン”である。

 ここで、こう受けたら、絶対に打つ。絶対に入る。幼い頃からの何万回もの反復練習によって手に入れた確信だから、その決断に疑いの余地はない。

「ペナルティーエリアの左斜め45度でパスをもらったら、最優先は“打つ”。ただ、実際のところは“縦への突破”と“オーバーラップする味方を使う”という3つの選択肢があって、最近の自分はこのポジションでプレーする選手としての幅を広げるために、その3つをちゃんと選択することに取り組んでいるんです」

いったいどこが天然なんだ…

 カットインからのシュートは10代の頃からの代名詞だった。しかしここ数年は、縦へのドリブル突破からのクロスも、逆サイドからのクロスに飛び込むワンタッチゴールも「劇的」と表現していいほどに増えている。ゾーンを持っている選手だからこそ生まれた大きな変化だ。

「まわりからは、あのエリアで持ったら迷わず打てと言われるんです。ただ、自分の感覚的に“打ったら入る”と“打っても入らない”はすぐにわかるし、その確率を上げるために他の選択肢を持っておく必要があって。例えば、縦を見せないと中は空かないじゃないですか。それは、アジアカップで守備的な相手と対戦して痛感しました。だから、むしろ最近は“まずは縦”という感じですかね」

 思ったとおり、感覚が頭の中でよく整理されているし、淀みなく言葉に変換できることに「いったいどこが天然なんだ」と感心する。

 そう伝えようとすると、中村は話を進めた。

【続きを読む】サブスク「NumberPREMIER」内の【実家でインタビュー】日本代表・中村敬斗が振り返る《11歳「やめたい」と泣いた日》「あのまま続けていたら、今の自分はいない」、こちらの記事の全文をお読みいただけます。

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