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「私ここにいていいの?」3歳の息子を家族に任せて…セッター岩崎こよみ35歳が踏ん張った1カ月「セナと珠己が本当に頑張っていましたから」 

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米虫紀子

米虫紀子Noriko Yonemushi

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posted2024/06/18 11:04

「私ここにいていいの?」3歳の息子を家族に任せて…セッター岩崎こよみ35歳が踏ん張った1カ月「セナと珠己が本当に頑張っていましたから」<Number Web> photograph by Volleyball World

パリ五輪出場を決め、安堵したと話したバレーボール女子日本代表・岩崎こよみ(35歳)

 代表に復帰した眞鍋政義監督の体制が始動した2022年と昨年の2年間は、主に関菜々巳を正セッターに据えてチームを作り、昨年のパリ五輪予選では松井珠己がセカンドセッターを務めた。

 その間、岩崎は代表から離れており、昨年はB代表に招集されたが、A代表には今年が5年ぶりの復帰だった。

「去年のOQT(パリ五輪予選)を観ていましたけど、セナ(関)と珠己が本当に苦労しながら頑張っていましたから。今自分がコートに立っていても、2人が本当に親身になって支えてくれますし、もちろん自分が試合に出たいという気持ちもすごく感じます」

 岩崎の言葉の端々から、これまでチームのコンビを作ってきた2人へのリスペクトが伝わってくる。その分、のしかかるプレッシャーは大きい。

「それに、自分は子供を産んでから、正直バレーに100%力を注いできたわけではないので……」

出産後は「子供優先」でやってきた

 日本代表に招集されてからは、3歳の息子を夫と両親に任せて代表活動に専心しているが、2021年に出産して以降、所属チームの埼玉上尾では「子供優先」でやってきた。

「(上尾では)例えば子供が病気をしたら練習を休まなきゃいけないこともあったし、コンディション作りの部分でも、子育てを優先してしまう時もあったので、そういう自分が、ずっと100%をバレーボールに懸けているみんなと一緒にやってもいいのかな、という気持ちも、ちょっとありました」

 それでも、「自分にしかわからないことや経験を伝えられれば、それはそれでいいのかな」と自分の役割を見いだし、「みんなの頑張りを(五輪に)つなげるために」と、疲労困憊の体と心を奮い立たせながら、予選ラウンド12試合を駆け抜けた。

【次ページ】 日本代表に与えた“どっしり感”

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