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「三笘薫の存在にドイツが混乱」「逆転してからも…」W杯逆転劇の要因を三都主アレサンドロが解説「コスタリカ戦こそ日本の対応力が」 

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沢田啓明

沢田啓明Hiroaki Sawada

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photograph byKiichi Matsumoto/JMPA

posted2022/11/25 11:30

「三笘薫の存在にドイツが混乱」「逆転してからも…」W杯逆転劇の要因を三都主アレサンドロが解説「コスタリカ戦こそ日本の対応力が」<Number Web> photograph by Kiichi Matsumoto/JMPA

同点ゴールの起点となった三笘薫。三都主アレサンドロも森保監督の交代策を称えた

「三笘が左サイドでしっかりボールをキープし、攻撃の起点となった。前半の日本の攻めは右サイドが主だったが、後半は両サイドからチャンスを作れるようになり、そのことがドイツの守備陣を混乱させた。欲を言えば、真ん中からの崩しがもっとあってよかったと思うけどね」

――左サイドで三笘が南野拓実へパスをつなぎ、南野のクロスをGKマヌエル・ノイアーが弾いたところを堂安律が決めて同点。そこからの日本のプレーをどう評価しますか?

「再びドイツの猛攻を浴びたけれど、アタッカーを含む選手全員が懸命に守った。中盤までに守備のフィルターをかけていたし、最終ラインの3人も常に落ち着いて対処した。

 加えて、勝ち点1で満足して守備に回るのではなく、2点目を取りにいく姿勢を貫いた。さらに、逆転してからも追加点を狙う姿勢があった。この積極性と精神的な逞しさが最大の勝因じゃないかな」

ベルギー戦に出場していない選手も共有していた

――2018年ロシア大会のラウンド16で、ベルギーを相手に2点リードしながら、受け身になって大逆転を許しました。その教訓が生きたのでしょうか?

「そうだね。4年前の苦い経験を、出場した選手のみならず出場しなかった選手も意識として共有していた。そして、ほとんどの選手が欧州のクラブでプレーして様々な経験を積み、いかなる状況でも落ち着いてプレーする術を身に付けていた」

――ただ、最後は少し危なかった。

「セットプレーやパワープレーでピンチを招き、ハラハラさせられたね(苦笑)。でも、これは試合の終盤ではほぼ必ず起きることであり、仕方がない。そんな状況でも、パスをつないで攻撃する姿勢を保った。だからこそ、勝ち切ることができたのだと思う」

今の日本の強みは“誰が出ても全く遜色がない”

――日本のグループのもう1試合は、スペインがコスタリカに7-0と圧勝しました。27日のコスタリカ戦で、日本はどう戦うべきでしょうか?

「ベストメンバーで勝ち点3を取りにいくべきだ。ドイツ戦の後半が素晴らしかったから、フォーメーションと先発メンバーは同じでもいいんじゃないかな。

 CFは、ドイツ戦で前田大然が悪かったとは思わないけど、逆転ゴールを決めて勢いがある浅野拓磨を先発で起用してもいい。これまで途中出場が多かった三笘も、最初からプレーさせてもいいだろうね。

 でも、今の日本の強みは誰が出ても全く遜色のないプレーができること。どの選手も、先発しようが途中から出場しようが、質の高いプレーができる」

――ただし、コスタリカも初戦でまさかの大敗を喫して、このままでは国へ帰れない。死に物狂いで日本へぶつかってくるはずです。

【次ページ】 逆転勝ちは素晴らしいけど、まだ1試合を終えただけ

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