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平野美宇が明かす団体銀の舞台裏…目指した「隙のない卓球」、代名詞の“連続攻撃”よりも重視したこととは?
text by
高樹ミナMina Takagi
photograph byTakuya Matsunaga/JMPA
posted2021/08/24 17:06
バックハンドを軸とした連続攻撃など派手なプレーが注目される平野だが、東京五輪では「隙のない卓球」でメダル獲得に貢献した
中でも自分が好調だと感じられるのは、ストップとツッツキの精度が高いときだという。
「ストップやツッツキをしただけで相手がミスするということは、そのボールにちょっと工夫があるということ。相手にとって分かりやすいボールだったら普通に打たれてしまいますから。でも見ていて『あれ?』っていうミスを相手がしているときは、実はこちらがフォームだったり打つタイミングだったりで少しずつ調整をしている。そういう細かい部分が完成されているときに自分の調子がいいなという感覚があります」
その感覚の延長線上にあるのが連続攻撃なのだ。
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「調子がいいときは自然に連続攻撃ができています」と平野も言うように、連続攻撃ができているから調子がいいという周囲の見方と本人の感覚は微妙に違っていたりする。
小さなことのようだが、選手のプレーを見る上で大きな発見をしたような気分である。
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