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2024年パリ五輪〈卓球女子団体〉には誰が選ばれる? 伊藤美誠、平野美宇だけじゃない「黄金世代」と“期待の新星”が多すぎる
posted2021/08/26 17:04
text by
松原孝臣Takaomi Matsubara
photograph by
Takuya Matsunaga/JMPA
伊藤美誠が水谷隼とともに出場した混合ダブルスで金メダル、シングルスでは銅メダル。そして伊藤、石川佳純、平野美宇の3人で臨んだ団体では銀メダル。近年の国際大会での好成績そのままに、卓球女子日本代表は東京五輪でも活躍し、大会を終えた。
団体では2012年のロンドンから3大会連続でのメダル獲得となった。大会ごとにメンバーが入れ替わりつつ残したこの成績も、日本女子卓球の層をあらためて示している。
その充実ぶりは、代表争いの激しさにもつながってきた。卓球はシングルスに2名、団体戦のメンバーとして1名の計3名が選ばれるが、まずシングルスの2名を巡る競争が激しく、そして団体戦の代表になるのも容易ではなかった。2016年リオデジャネイロでは石川と福原愛がシングルス、伊藤が団体戦に選ばれた。リザーブメンバーとなった平野はその悔しさをばねに、東京の団体戦メンバーとして奮起した。
伊藤、平野と同じ「黄金世代」の逸材
この層の厚さは、次のオリンピックへ向けての代表争いの激しさも予見させる。
石川は今後について「しばらく考えたい」と語っているが、他の2人、同じ2000年生まれの伊藤と平野は、パリ大会を迎えるときには伊藤が23歳、平野は24歳。中学生時代から国際大会で華々しい活躍を続け、「黄金世代」とも称される2人は、さらに階段を上って3年後の五輪シーズンを迎えることができる。容易に代表の座を明け渡しはしないだろう。