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暇だから名鑑見て大調査<J1編>
心和む凸凹コンビに、レアンドロ? 

text by

茂野聡士

茂野聡士Satoshi Shigeno

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photograph byJ.LEAGUE

posted2020/02/29 11:30

暇だから名鑑見て大調査<J1編>心和む凸凹コンビに、レアンドロ?<Number Web> photograph by J.LEAGUE

ルーキーながら途中出場した小兵・紺野和也。FC東京の守護神・林(195cm)と並ぶとこんなに違う!

来季加入の大学生GKは200cm!

 長身の選手はGKかセンターフォワード、小柄な選手はアタッカーに集中すると予想していた通り。ただ調べてみると、最長身フィールドプレーヤー(指宿)、最も小柄な選手(中川)ともに湘南所属というのが、なかなか興味深い。

 筆者は開幕節、柏vs.札幌を取材した。ポジション的にほぼかぶることはなかったが、オルンガとチャナティップが近いポジションにいると、遠目で見ても凄い身長差だった(札幌1トップのジェイも190cmあるが)。

 とはいえチャナティップはJの舞台でも大柄なセンターバックを翻弄してきたし、昨シーズンのJ1リーグMVPは誰あろう、161cmの仲川だ。サッカーが「身体が小さくてもナンバーワンになれる競技」であることはマラドーナやメッシが証明してきたし、チャナティップや中川もそう。学生時代に法政(武南)のメッシ”との異名をとった紺野らにもその系譜を継いでもらいたいものだ。

 なお2021シーズンの話だが、札幌は法政大のGK中野小次郎の入団内定を発表している。彼の身長は、200cm。2m台の選手といえばコラー(202cm)やクラウチ(201cm)、千葉にいたオーロイ(204cm)といった選手を思い出すが、中野も超長身Jリーガーとして話題となるだろう。

モデル体型が多いのはサッカーならでは?

 野球編で「体重」という項目があるので、J1編でも掲載する。

<90kg以上の選手>
97kg:波多野豪
93kg:林彰洋
92kg:大久保択生(GK/清水)
91kg:ジョー、チョン・ソンリョン(GK/川崎)、鈴木彩艶(GK/浦和)
90kg:野澤大志ブランドン、レアンドロ・ダミアン(FW/川崎)

<60kg以下の選手>
56kg:チャナティップ
57kg:仲川輝人、町田也真人(MF/大分)
58kg:紺野和也、金子翔太
59kg:佐々木匠(MF/仙台)、河井陽介(MF/清水)、田中渉(MF/仙台)、島村拓弥(MF/C大阪)
60kg:中川寛斗、長谷川竜也、杉本竜士、茶島雄介(MF/広島)、湯澤洋介(MF/鳥栖)、渡邉柊斗(MF/名古屋)、原田虹輝(MF/川崎)、荒木遼太郎(MF/鹿島)

 野球はパワーヒッターなどが重量化するなど、求められる選手のタイプによって体重が大きく変わるだろう。その一方で、サッカー選手は身長と体重がほぼ比例する。その中でも空中戦で競り合うGKや身体を当ててボールキープするセンターフォワードが重くなるのは当然か。

 あと当たり前のことだが、90分間動き回る競技なのだから、100kgオーバーの選手がいたら、足腰への負担が半端なさすぎる。

 むしろ長身の“モデル体型”が多いのがサッカー特有と言えるかもしれない。浦和のDF岩波拓也(186cm/72kg)やMF汰木康也(183cm/70kg)、柏のDF古賀太陽(182cm/71kg)、FC東京のMF高萩洋次郎(183cm/69kg)といった選手は必要な筋肉がついている上で、とてもスラッとしている。取材で足を運ぶと、短足な自分としては羨望のまなざしである。

【次ページ】 レアンドロの大躍進!

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