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熊本支援を続ける巻誠一郎も受賞!
「HEROs AWARD」今年の顔ぶれは?

posted2019/12/16 15:00

 
熊本支援を続ける巻誠一郎も受賞!「HEROs AWARD」今年の顔ぶれは?<Number Web> photograph by HEROs AWARD

「HEROs AWARD 2019」で登壇した受賞者の皆さん。左から、巻誠一郎さん、井本直歩子さん、北澤豪さん、梶川三枝さん。

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HEROs AWARD

 優れた社会貢献活動を行っている選手やチーム、団体を表彰する「HEROs AWARD 2019」が12月9日に開催された。

 この賞は2017年10月に始まった「HEROs Sportsmanship for the future」プロジェクトの柱のひとつで、「アスリート」「チーム・リーグ」「NPO」の3部門について活動を審査している。競技場外で発揮されたスポーツマンシップ、アスリートたちの取り組みを広く認知させ、その社会的価値を高めて活動を促進し、社会課題の解決を加速させていくことが目的だ。

 3回目を迎えた今回、「HEROs AWARD」に選ばれたのはこれらの活動だった。

●巻誠一郎/YOUR ACTION KUMAMOTO
●井本直歩子/紛争・災害下の子どもの教育支援
●日本障がい者サッカー連盟/サッカーを通じた共生社会づくり
●Sport For Smile/スポーツメンタリング
●柔道教育ソリダリティー/柔道で育む国際友好プロジェクト(特別賞)

2人の元サッカー日本代表が受賞。

 なかでも特に優れた活動に贈られる「HEROs of the year」には、日本障がい者サッカー連盟の「サッカーを通じた共生社会づくり」が選出された。

 日本の障がいサッカー界では、これまで7つの団体がバラバラに活動していたため、事業展開や運営資金が限られ、認知度も低かった。そこで、日本サッカー協会の関連団体として、7団体を統括する日本障がい者サッカー連盟を設立。広くサッカー界のリソースを活用しながら、障がい者サッカーの普及、強化、そして価値向上に取り組んでいる。

 元日本代表で同連盟会長の北澤豪氏は「驚きと感謝しかないです」と喜びを語り、こう続けた。「我々はサッカーという共通したゴールに向かって、一緒になって取り組んでいます。健常者を含めてまぜこぜのサッカーを展開していくことによって、共生社会の実現につながるのではないかと思います」。

 受賞者には元サッカー日本代表がもう1人いる。熊本大地震からの復旧・復興活動「YOUR ACTION KUMAMOTO」に取り組む巻誠一郎氏だ。2016年4月の震災発生当時、ロアッソ熊本に所属していた巻氏は、すぐさま支援物資の確保や緊急支援にあたり、その後も被災者訪問や子どもたちへのサッカー支援を現在まで継続して行ってきた。

「ボールを通じて子どもたちと向き合うと、うつむいていた子ともコミュニケーションが取れる。これがサッカー、スポーツの力だと思いました」と言う巻氏は、毎日のように被災地を回る中でこう確信したそうだ。「アスリートが持つ力はもっと社会に還元できる」と。

【次ページ】 紛争、災害地域への教育支援。

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