サッカー日本代表PRESSBACK NUMBER
南米メディアが森保Jに手のひら返し。
高評価は久保建英に柴崎、岡崎も。
posted2019/06/24 11:20
text by
沢田啓明Hiroaki Sawada
photograph by
Getty Images
チリ戦後とウルグアイ戦後で、ブラジルをはじめとする南米メディアの日本代表への評価は180度変わった。
チリは、南米選手権で2連覇中とはいえ、2018年ワールドカップ(W杯)南米予選で参加10カ国中6位に沈んでまさかの敗退。南米ではブラジル、ウルグアイ、アルゼンチンの3強に遠く及ばない中堅国、という位置付けだ。
その国に、日本は先発メンバーのうち代表デビューが6人という編成とはいえ、0-4と大敗。ところが、そのわずか3日後、優勝候補ウルグアイ(ブラジルメディアの多くは「参加国中、実力はトップ。ブラジルより強い」と評価していた)を相手に2-2のドローを演じた。
それも試合会場がウルグアイからほど近いブラジル南部だったことから、観衆の大半がウルグアイ人という事実上のアウェーで、しかも相手より休みが1日少ないという不利な状況でありながら、積極的にプレーして二度先行した。
なおかつ、審判の2つの誤審(とほぼすべてのブラジルメディアが指摘した)で大きな不利益を被りながらの引き分けとあって、評価は急上昇している。
「中島と久保がチリ守備陣を苦しめた」
2試合の報道について振り返ってみる。まずチリ戦の日本について、ブラジルのスポーツ専門電子版『グローボ・エスポルチ』は以下のように評した。
「森保監督は、より守備的な3バックではなく4-4-2でチリと対等に闘うことを選んだ。この選択は、前半30分までは効果を発揮する。中島(翔哉)と先日レアル・マドリー入りが発表された久保(建英)のスピードとテクニックがチリ守備陣を苦しめた。
しかし、徐々にチリが主導権を握っていく。そして41分、チリはCKからエリック・プルガル(ボローニャ)が高い打点のヘディングシュートを決めて先制。さらに後半、チリは日本の両ボランチの横に空いた広大なスペースを使って3点を追加した」