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なでしこDF熊谷紗希、3度目のW杯へ。
受け継がれるキャプテンマークの重み。 

text by

日々野真理

日々野真理Mari Hibino

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photograph byMari Hibino

posted2019/04/24 11:30

なでしこDF熊谷紗希、3度目のW杯へ。受け継がれるキャプテンマークの重み。<Number Web> photograph by Mari Hibino

熊谷はイギリス・BBCの女子年間最優秀選手賞の最終候補5人に選出された。

厳しい競争にも「楽しさしかない」

「リヨンって、フランス代表より強いんじゃないかと思うくらいです(笑)。本当にすごいクラブだなと思います。まず、ここで試合に出ることが大変ですからね。毎年、毎年、いい選手が移籍してくる。“もういいって!”と思うくらいです(笑)。もちろんその分競争は激しい。いい選手が加わったとしても、監督が代わったとしても、常に自分が試合に出るために戦い続けなければなりません。

 でも、プロサッカー選手として、毎日レベルの高い中でのトレーニングも、厳しい競争も楽しさしかありません。それがいやだと思ったら、6年もいられないですしね(笑)。みんな、すごくいい人ばかりだし、仲もいいんですよ」

 男子のリーグ・アン、オリンピック・リヨンの女子チームで、同じ敷地内にトレーニング施設があり、男子と共用のレストラン、室内トレーニング施設を使っている。更に、2階建ての、充実した設備の女子専用のクラブハウスもある。

 アウェイゲームのみならず、ホームゲームでもホテルで前泊することもあり、チャンピオンズリーグで国外に遠征をする際は、チャーター機で移動するという、女子サッカー界屈指の環境下でプレーをしている。

昨年、女子バロンドールにノミネート。

「これだけ恵まれた環境でプレーさせてもらえている分、結果を求められる立場でもあり、プロとしての責任はあります。だからこそ、このクラブで日本人が活躍することに、とても意味があると思うし、日本人でもできるということを示していきたいのです。

 目立つタイプではない私が、昨年、女子のバロンドールにノミネートして頂いたということは、世界で認めてもらえたという証でもあり、自分がここで活躍を続けている意味があると感じられました。こうして結果を求め続けることで、海外でチャレンジしたいと思う人の目指すところになれたらと思っています」

【次ページ】 高校生で代表初出場、2度のW杯を経験。

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