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鹿島・伊藤翔が欠かさぬ予習と反復。
「カバーニ先生」に学び、実践する。
text by
池田博一Hirokazu Ikeda
photograph byJ.LEAGUE
posted2019/04/19 17:00
「和製アンリ」と呼ばれた伊藤翔は今、カバーニに学んでストライカーとして完全開花の時を迎えている。
自分がどう動くかを実践する。
自分の目で見て盗む。その意識は今も強く伊藤のなかにある。何度もトップレベルの選手のプレーを見て、イメージを定着させる。それを次の日の練習で試してみる。その繰り返しだ。
「そういえば、こういうときにこう動いていたけど、ディフェンスはどう動くのかを練習で確認してみたり。それに合わせて、自分はどう動くことができるのかを実践していく。その意味で練習は必要なことだし、“サッカー楽しいな”って思う時間ですね」
よく見るタイプの選手はストライカー。ルート・ファンニステルローイや今はクリスティアーノ・ロナウド、そしてエディンソン・カバーニを参考にしているという。
「C・ロナウドは、以前のアタッカーだったときよりも、今の方がよく見ます。自分がそのポジションで、世界の選手たちがどういう動きをしているのか、どう点を取っているのかは気になりますね」
カバーニ先生の形を取り入れて。
最近、見て学んだプレーを練習で試しているのが、カバーニの得意とするパターンだ。
ペナルティーエリア手前の中央でボールを持った選手から浮き球のラストパスを受け、最後に頭で叩き込んだシーンだった。
「これは自分でもできるなと思ったシーンでした。中盤の選手が浮き球でパスを出そうとしたとき、その落下地点をどこにするかという話で、カバーニは一回うしろに下がるフリをして、自らヘディングをするスペースを作ってから、ディフェンスの前に入ってボールを受けていた。
相手の前とうしろの2つのスペースがあるなかで、前を選択したんです。2つスペースがあることを把握することが必要だし、そのどちらのスペースを使うのかを考えなさいと。そう“カバーニ先生”がプレーで言っていました(笑)」