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鹿島・伊藤翔が欠かさぬ予習と反復。
「カバーニ先生」に学び、実践する。
posted2019/04/19 17:00
text by
池田博一Hirokazu Ikeda
photograph by
J.LEAGUE
一度だけでなく、二度やればより頭に残る。
予習の大切さは、学生時代によく聞かされてきたことだろう。これを実践するかしないかで、記憶の定着度が大きく変わってくる。
今季、鹿島アントラーズに加入して公式戦9試合7ゴール。結果を残す伊藤翔は、常に試合へ向けた予習を欠かさない。
「試合前になるとチームのミーティングでスカウティングビデオを見るのですが、いつも『次はこうなるんでしょ? 知ってる、知ってる』って見ています(笑)。予習って大事なんですよね。
学校の勉強でもそうだったんですが、塾で最初に授業を受けて、また学校で同じことをやる。2回やったら覚えられるし、頭に入ってくるし、思い出せるんです。反復は大事。回数をこなせば誰でもできるようになる。ただ、それをみんながやらないだけなんです」
対戦相手の試合は90分欠かさず見る。
いつも次に対戦する相手の直近の試合は、90分を欠かさず見ているという。
「ダイジェストではわからないヒントがたくさんある」
相手のフォーメーションからディフェンスの枚数、DFの特徴を掴む。一度目に、まず自分の目で90分を見て、頭に入れて考える。二度目は、チームのミーティングで再確認することで、対戦相手のイメージが頭に刷り込まれていく。
相手の特徴と自分のできることを照らし合わせて、どんなプレーがゴールにつながっていくのかを想像していく。ゴールから逆算して、考えを膨らませ、脳内に定着した相手チームの記憶を整理しながら、試合に臨んでいるのだ。