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ゴルフは「曲げてでも、飛ばせ」?
世界のトップ30を飛ばし屋が占拠。

posted2019/03/10 08:00

 
ゴルフは「曲げてでも、飛ばせ」?世界のトップ30を飛ばし屋が占拠。<Number Web> photograph by Yoichi Katsuragawa

日本では大柄な松山英樹も、アメリカツアーでは普通の体格。中央のバッバ・ワトソンもかなりの飛ばし屋である。

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桂川洋一

桂川洋一Yoichi Katsuragawa

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Yoichi Katsuragawa

 寒さのやわらぎは、ゴルフシーズンの訪れ。待望の季節を控え、各メーカーは海外ブランドを中心に、新商品を次々と市場に投入している。

 今年も広告上にはゴルファーにロングドライブを約束する謳い文句がいっぱい。プロモーションするツアープロたちがそれを加速させる。ドライバーの新商品が前作より「飛距離が5ヤード伸びた」、「10ヤード伸びた!」などとたくましい。

 なんだか毎年、似たフレーズを耳にしているようで、毎回それがホントに実現できていたら、ゴルファーのショットはものすごいペースで長距離化しているはずなのだが……。

 実際にツアーの飛ばし屋といわれる選手たちの飛距離を昔と比べてみる。

 最高峰のPGAツアーで昨季(2017-18年シーズン)、ドライビングディスタンス部門で1位だったロリー・マキロイは平均319.7ydを記録した。その10年前の2008年の1位はバッバ・ワトソンで315.1yd。違いは5ydに満たない。ただし、当時平均300ydを記録したのがワトソン以下13人だったのに対し、昨季は58人いたのだから、たしかにプロの飛距離は伸びているが、「毎年5ヤードアップ」というのは信じがたい。

プロレベルでも飛距離は超重要。

 まあ、それも冬眠から覚めた一般アマチュアの心を躍らせる恒例行事みたいなもの。1ヤードでも遠くへ、という気持ちは初心者も上級者も同じなのだ。

 いやむしろ、ロングドライブを求めるのはゴルフを職業としている彼ら、彼女らの思いはアマチュアとは比較にならないほど強いかもしれない。加えて、“米国で”プレーする上では近年、いっそう飛距離部門の重要性がうなぎ上りなのである。

 世界のトッププロといわれる選手たちは、とにかく正確に遠くのフェアウェイをとらえて、いつもバーディチャンスが巡ってくるように思われるかもしれないが、実はそうもいかない。グリーンでいうと、5フィートから10フィート(約1.5メートルから3メートル)の距離は、PGAツアーで一番うまい選手でも成功率は65%前後。タイガー・ウッズですら昨季55%程度だった。

 “ナイスプレー”が中心になるテレビの電波にのらないところで、プロゴルファーたちはもがきっぱなしである。

【次ページ】 マキロイは「飛ぶけど、曲がる」選手。

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