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武豊とデムーロが2度目の優勝狙う!
世界の名手が集うWASJ、その歴史。
posted2018/08/24 17:00
text by
平松さとしSatoshi Hiramatsu
photograph by
Satoshi Hiramatsu
今週末、札幌競馬場ではワールドオールスタージョッキーズ(以下、WASJ)が開催される。
世界中から名ジョッキーが集結し、さらには地方競馬の騎手も参戦。JRA所属のジョッキーと腕を競う。選出された14人の騎手はそれぞれ4レースに騎乗。着順ごとに定められた得点の合計で、個人優勝とチーム戦の優勝を争う。
チーム戦は海外から招待された騎手と地方の騎手からなるWAS選抜とJRA選抜の2チーム。このチーム戦は、前身のワールドスーパージョッキーズシリーズ(以下、WSJS)の時はなかったが、2015年に場所を札幌競馬場に移し、現在の名称となってから新たにできた企画である。
世界各国で活躍するジョッキーが一堂に会して騎乗するこの手のイベントは世界各地で行われている。
有名なところでは毎年暮れに香港のハッピーヴァレー競馬場で行われるインターナショナルジョッキーズチャンピオンシップや、夏にイギリス・アスコット競馬場で開催されるシャーガーCがあるが、日本のこれもWSJSの時代から数えると、今回が実に32回目。それなりに歴史を重ねてきたイベントと言って良いだろう。
WSJS時代には岡部、河内らが。
WSJSとして第1回が行われたのは1987年。岡部幸雄(引退)や河内洋(現調教師)という往年の名騎手を抑えて優勝を果たしたのは“キャッシュ”の愛称で知られるC・アスムッセン(引退)だった。
第2回からはしばらく日本人騎手の優勝が続いた。第4回では岡部、第6回では武豊がそれぞれ初優勝を飾ってみせた。
第7回では岡部が再び優勝し、史上初めて複数回の優勝を記録した。ちなみにその後、2回以上の優勝を記録したのはオリビエ・ペリエ(12、14回)、柴田善臣(13、17回)、アンドレアス・スボリッチ(現調教師、18、20回)、横山典弘(9、23回)らがいる。
また、他の優勝者の中にもアメリカが誇る名手ジェリー・ベイリー(引退、10回)、オーストラリアの名騎手クレイグ・ウィリアムズ(21回)、イギリスの若き名手ライアン・ムーア(24回)、香港のリーディングジョッキーであるザカリー・パートン(26回)、WASJとなってからはジョアン・モレイラ(2015年)、ミルコ・デムーロ(2016年)といずれ劣らぬ名騎手の名が並ぶ。