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大坂なおみはハイチの誇りでもある。
スポーツと国籍とアメリカンドリーム。 

text by

及川彩子

及川彩子Ayako Oikawa

PROFILE

photograph byZUMA Press/AFLO

posted2018/04/11 17:00

大坂なおみはハイチの誇りでもある。スポーツと国籍とアメリカンドリーム。<Number Web> photograph by ZUMA Press/AFLO

BNPパリバOPでの大坂なおみの優勝スピーチ風景。はにかみながらの素朴なスピーチは好感度も高く、世界的な話題となった。

大谷翔平にも米国の熱狂的ファンがついた。

 大谷翔平選手に対してもすでに熱狂的なファンがついている。

 二刀流という従来の野球界にはいなかった型破りなスタイルに加えて、リトルリーグの少年のように楽しそうにプレーする姿に好感を持つ人が多い。

「何十年に一度のすごい選手が出てきた」

「見逃したくない」

 多くのファンは彼の一挙手一投足に注目するようになっている。

 彼らを応援するファンにとって、人種、国籍、言語などは関係ない。パフォーマンスとスポーツに対する姿勢が評価の対象だ。 

アメリカン・ドリームを成し遂げた選手たち。

 平昌で行われた冬季五輪、アメリカ代表チームはスケート代表、特にフィギュアスケートでアジアにルーツを持つ選手の活躍が目立った。

 世界選手権で金メダルを取った男子のネイサン・チェン、女子の長洲未来、アイスダンスのシブタニ兄妹など14選手中6人がアジア系だった。

 長洲選手は両親が日本人で、本人は日系2世。平昌五輪の団体戦でアメリカ人女子選手として初めて五輪の舞台でトリプルアクセルに成功すると、メディアやファンはその偉業を大きく讃えた。

 今回の五輪だけではなく、過去にも多くの移民選手がアメリカンドリームを成し遂げている。

【次ページ】 アメリカ・マラソン界で英雄になった移民。

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