ROAD TO THE DERBY 2018BACK NUMBER
福永祐一、悲願のダービー制覇は?
ワグネリアンは負けて更に強くなる。
text by

平松さとしSatoshi Hiramatsu
photograph byPhotostud
posted2018/03/07 11:15

父はディープインパクト、母の父はキングカメハメハ。ワグネリアンはまさに日本の黄金血統なのだ。
弥生賞では体重が減っていたが……。
その後にむかえたのが冒頭に紹介した弥生賞である。この臨戦過程に関しては、次のように言う。
「2戦目の野路菊Sを勝った時点で、オーナーと相談して、東スポ杯2歳Sか共同通信杯のどちらかを使い、クラシック前は弥生賞から、と決めました」
東スポ杯か共同通信杯のどちらか、というのは日本ダービーを前に1度は東京競馬場を経験させておきたいから。結局、「共同通信杯の時期は雪が降って馬場状態はもちろん、開催そのものが危ぶまれることもある」という理由で、東スポ杯を選択した。
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そして弥生賞はその東スポ杯から約3カ月半ぶりの実戦。しかし、体は4キロ減って450キロ。時期的なものを考慮すると、本当は少しでもプラスで出て来てもらいたいところだったのではないか。
そうとも思えるが、同時に中間、栗東トレセンのCWコースでしっかり追われていた成果ともとれる数字である。それだけに次走は更に仕上げやすいのではないだろうか……。
「レース自体、次につながるものでした。負けたけど、折り合いはついたし、内容的には今までで一番と言っても良いもの。エンジンのかかりが遅い分、中山の小回りはあまりよくなかったけど、皐月賞となれば頭数も増えてペースも上がるだろうから、あまり心配しないで良いと思っています」
「東京になればもっと良いのは間違いない」
その上で、ダービーに向けて、言う。
「東京になればもっと良いのは間違いありません。1回負けたことでプレッシャーがなくなるのもかえって良いでしょう」
同じオーナーで同じ厩舎のマカヒキは見事に一昨年のダービーを制している。当時のマカヒキと現在のワグネリアンを比較し、最後にその可能性を述べてもらった。
「マカヒキはダービー前で完成していました。ワグネリアンはまだ子供です。でも、それでいてこれだけのパフォーマンスができるのだから、当然、期待は大きいし、楽しみです!!」
