ROAD TO THE DERBY 2018BACK NUMBER
福永祐一、悲願のダービー制覇は?
ワグネリアンは負けて更に強くなる。
posted2018/03/07 11:15
text by
平松さとしSatoshi Hiramatsu
photograph by
Photostud
5月27日に東京競馬場で行われる競馬の祭典「日本ダービー」。
世代のナンバーワンを決める1戦へ向けて、続々と注目馬が登場している。果たして、栄光をつかむのはどの馬なのか。この連載では、毎回、期待の新鋭をピックアップ。その知られざる馬と人との物語をお届けします。第3回は3月4日の弥生賞(GII、中山、芝2000m)で2着にきたワグネリアンのストーリーです。
世代のナンバーワンを決める1戦へ向けて、続々と注目馬が登場している。果たして、栄光をつかむのはどの馬なのか。この連載では、毎回、期待の新鋭をピックアップ。その知られざる馬と人との物語をお届けします。第3回は3月4日の弥生賞(GII、中山、芝2000m)で2着にきたワグネリアンのストーリーです。
ショックが大きいだろうシチュエーションでもしっかりと会見をする福永祐一。無敗のワグネリアンで弥生賞に挑戦し、2着に敗れた後も報道陣の前に姿を現してこう語った。
「返し馬が終わった後、ゆっくりと歩けないくらい気が入り過ぎてしまいました。体も減っていたし、最後は気負った分、追い込み切れませんでした」
それでも大きく悲観してはいなかった。
「結果的に勝ち馬は昨年の2歳チャンピオン(ダノンプレミアム)だし、この状況の中でこれだけ走れたのは良かったです」
実際、レースぶりに関しては悪くなかったという。
「スタートは出てくれたし、道中もリラックスして落ち着いて走ってくれました。連勝が途切れたのは残念だけど、今後は厩舎スタッフとより密にコミュニケーションをとって、本番へ向けて修正して行こうと思います」
ジョッキーの言葉から、弥生賞の敗因の1つに気負っていた、つまり精神面の幼さがあったことがわかる。
そして、それは管理する友道康夫調教師がレース前から危惧していたことでもあった。レース前に不安点を尋ねると、彼は言った。
「競馬へ行って落ち着きを欠く点があるので、それがどう出るかでしょう」