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21歳の野球選手が僧侶的な食生活。
DeNA関根大気に漂う知性、向上心。 

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日比野恭三

日比野恭三Kyozo Hibino

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photograph byNIKKAN SPORTS

posted2017/01/17 07:00

21歳の野球選手が僧侶的な食生活。DeNA関根大気に漂う知性、向上心。<Number Web> photograph by NIKKAN SPORTS

東邦高校時代には通算33本塁打を放つなど、打力にも高いポテンシャルを持つ関根。オープン戦で活躍すれば、ラミレス監督の評価もおのずと上がるはずだ。

玄米や魚、ドレッシングなしのサラダを摂る食生活。

 奄美での秋季キャンプで言葉を交わした時、この若さにして空恐ろしいほどのストイックさと意識の高さを、改めて感じさせられた。

 筆者がシーズン中に別の媒体で書いた記事について、やや不満げに言うのだった。

「なぜ肉を食べないのか、その理由も何も書かれてなかったのでアレだったんですけど……」

 記事では、関根が実践している食事法に触れていた。アスリートでありながら肉類を摂取しないという話に興味を惹かれ、自然とその点が強調された原稿になっていた。

「ぼくが食べないものはほかにもいろいろあって。小麦粉、揚げもの、乳製品、それから人工の糖分もほとんど摂らない。食べるのは玄米や魚、あとはサラダとか。もちろんドレッシングはかけません。たんぱく質の摂取はプロテインを飲んでいる。植物性のもので、人工の糖分や添加物が一切入っていないものを数杯飲んで、なんとか補っています」

 脱臼により離脱していた昨春、栄養学の本を何冊も読み、はるばる京都まで日帰りで行って著者の話を直に聞き、これだと思うものに巡りあえた。坪井智哉打撃コーチも現役時代に実践していたという食事法を提唱するのは、『「食」を変えれば人生が変わる』などの著書をもつ山田豊文氏(杏林予防医学研究所所長)である。

「人が考えないことをやってこそ、一歩先に行ける」

 僧侶のような食生活を始めて1年近くになるが、関根自身は肉体的な変化を実感している。

「普通の食事をやめたばかりのころは、肉を食べないせいか、いろんな筋肉に痛みが出て肉離れ寸前になったこともありました。でも体の入れ替え期間が終わってからは、すごく調子がいい。この秋のキャンプにしても、毎年、終わるころには筋肉に痛みが出ていたのに今回はそれが一切ないし、完璧なコンディションをずっと維持しながらやれている。

 この考え方が変わらない限り、選手の間はいまの食事を続けます。人が考えないこと、考えてもやらないようなことをやってこそ、一歩先に行ける。後悔したくないので、信じたものをちゃんと信じきって、ぼくはやっていこうと思っている」

【次ページ】 「今年奪い取らないと、ぼくは終わってしまう」

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