プロ野球亭日乗BACK NUMBER

最低1年、最悪無期失格は極端過ぎ!?
野球協約の反社会勢力関連に改正を。 

text by

鷲田康

鷲田康Yasushi Washida

PROFILE

photograph byKyodo News

posted2016/09/23 17:00

最低1年、最悪無期失格は極端過ぎ!?野球協約の反社会勢力関連に改正を。<Number Web> photograph by Kyodo News

巨人の野球賭博問題で記者会見をするNPBの熊崎勝彦コミッショナー。この会見では、巨人の3選手が無期失格処分とされることが発表された。

「知らなかった」は赦されないが、程度の問題はある。

 八百長はもちろん、八百長に手を染めないまでも野球賭博に手を出すというのは論外である。だから八百長(不正行為)を禁じた野球協約177条が違反者を永久失格処分とするのは当然であるし、その八百長行為につながる危険性をはらむ野球賭博への関与は現行の180条の処分が適正であろう。

 ただ「知らない」で反社会勢力と交遊関係を持ってしまった場合には、背景を踏まえた上で適正な処分をすべきであり、その処分が次の「知らなかった」を抑止する力となるはずなのである。

 1990年に巨人の桑田真澄投手が常習賭博で逮捕歴のある人物から金品を受け取っていたことが発覚した問題では、最終的に球団が開幕から1カ月の出場停止と罰金1000万円の処分を科し、リーグもこれを追認した。

 この処分が協約上適切であったかどうかは様々な意見があると思うが、いずれにしろ1年間や無期限の出場停止ではなく、開幕から1カ月の出場停止処分であった。その事実が、その後の桑田さんの野球人生に大きなダメージを与えず、その結果、今の桑田さんがあるのも間違いないはずである。

 メジャー・リーグのドーピング制度は3ストライク制で1回目の違反者は80試合の出場停止、2度目は162試合で、3度目は3ストライクの三振で永久追放となる。

 今年4月に薬物違反が発覚したマイアミ・マーリンズのスピードスター、ディー・ゴードン内野手は“初犯”だったために7月末には復帰して、再びグラウンドに立ってプレーしていた。

 この制度をアマチュアスポーツのドーピングに比べると甘い、と指摘する声があるのは事実だが、MLBは才能ある若者が1度、2度の失敗でその才能のすべてを失うことを避けるために、この制度を取り入れているという。

「知らなかった」は赦されない。

 ただ、いきなり1年や無期限の資格停止はあまりに重いケースもあるのではないか。

 球界なりの適正な処罰規定のある法整備が必要である。

関連記事

BACK 1 2 3
三木谷浩史
熊崎勝彦
桑田真澄
読売ジャイアンツ

プロ野球の前後の記事

ページトップ