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最低1年、最悪無期失格は極端過ぎ!?
野球協約の反社会勢力関連に改正を。

posted2016/09/23 17:00

 
最低1年、最悪無期失格は極端過ぎ!?野球協約の反社会勢力関連に改正を。<Number Web> photograph by Kyodo News

巨人の野球賭博問題で記者会見をするNPBの熊崎勝彦コミッショナー。この会見では、巨人の3選手が無期失格処分とされることが発表された。

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鷲田康

鷲田康Yasushi Washida

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 9月12日に行われたプロ野球12球団のオーナー会議では、改めて反社会勢力との関係遮断に取り組むことが確認された。

 会議では日本野球機構(NPB)から野球賭博問題の調査報告とともに7月に発覚した元暴力団関係者とされる人物が芸能事務所関係者を名乗って選手と交遊していた問題に関して報告が行われ、それを受けた楽天・三木谷浩史オーナーの提言が興味深かった。

「定期的にファンの前で選手の人たちに(暴力団排除を)宣言してもらう。選手自身にアナウンスしてもらうのが、抑止効果が高い」

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 これはJリーグで両チームの主将が人種差別撤廃宣言を不定期に行なっているのを参考にしたもので、いずれにしろ選手自身が宣言することで、自らを律する自覚を呼び起こすとともに、相手に対する抑止効果をも狙ったものとなるという提言だった。

薬物ドーピングでは知らずに風邪薬を飲んでもアウト!

 実はナンバー9月9日臨時増刊号の巻頭コラムで書いた「知らなかったは通用しない。」という原稿に、球界関係者やメディア関係者から様々な意見をいただいた。

 原稿の趣旨は、選手と元暴力団関係者との交遊という事実は、昨年の野球賭博問題発覚後も選手の間では無自覚な形で依然としてあったということ。一連の賭博問題や反社会勢力との接触は、本質的には選手がそういう不適切な関係を持たない、常にそういう関係に警戒心を持つ、要は選手が強い暴排自覚を持つ以外に解決の道はないこと。そのためには相手が暴力団関係者であることを「知らなかった」というのは許されず、今回の元暴力団関係者との交遊に関して選手を不問に付したことは、選手の自覚を促す意味ではむしろ逆効果だったということ。きちっと処罰をすることで、選手の意識を徹底すること以外に暴力団排除はできないだろう――という内容だった。

 薬物ドーピングではたとえ知らなくて風邪薬を飲んでも、禁止薬物が検出されれば一発でアウトになる。その厳しさから選手は高い意識を持って、慎重に薬物排除に取り組んでいるのが現実だ。だから「知らなかったは通用しない」という結論だった。

【次ページ】 最低1年、最悪無期の失格処分では極端過ぎないか?

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