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岡田彰布が語る、外国人選手操縦法。
「監督がビシッとやらなアカンで」 

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岡田彰布

岡田彰布Akinobu Okada

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posted2015/04/30 16:30

岡田彰布が語る、外国人選手操縦法。「監督がビシッとやらなアカンで」<Number Web> photograph by Sports Graphic Number

「野球の神髄~岡田彰布の直言~」、配信は隔週金曜日の予定です。

監督が選手と話し合うことは?

──監督が選手と話し合うことはないんですか? 楽天の大久保監督なんかは選手と直接に対話してコミュニケーションをとると言ってましたが。

岡田:オレはせえへんな。基本的には担当コーチに任せて、事態の収拾を図る。もしオレが直接出ていくことになったら、その問題はカタがついてるわ。最後通牒ということや。

──なるほど(笑)。岡田さんは監督時代、外国人に限らず、選手と直接対話することはしないタイプだったんですね。

岡田:選手の管理はコーチの仕事というチームの方針を採ってたからな。ある選手のバッティングの状態が悪いと思ったら、毎日のコーチ会議で打撃コーチに指示を出すということは、もちろんやる。せやけど、選手と直接コミュニケーションをとって、具体的な解決策を図るのはコーチの仕事や。そのために打撃、守備、走塁、ピッチング、コンディショニング……と、各専門分野のコーチがいてるわけやからな。

「ゴチャゴチャ言うとるようだったら……黙って外すだけよ」

──大局的な見地からジャッジするのが監督の仕事というわけですね。

岡田:コーチから「この選手が起用法に関して不満を持っています」と報告を受けたとするわな。当然、監督の方針に従わせるように納得させろとコーチには指示を出す。それでもまだゴチャゴチャ言うとるようだったら……黙って外すだけよ。

──岡田さんはオリックスの監督1年目の開幕戦で、4番のカブレラをスタメンから外しました。あのときもDHは嫌だと起用法に不平を述べたんですよね。

岡田:ああ、外したな。コーチが「カブレラがDHは嫌だと言ってます」。なにアホ抜かしとんねんと。メンバー表書いたあとやったけど、そんな選手を使えるわけないやんか。まあ、カブレラもその後は真面目にやっとったけどな。

──お灸が効いたのか、その後カブレラはおとなしくなりましたもんね(笑)。和田監督が毅然とした態度でのぞまないから、メッセンジャーやマートンは増長してるのかもしれません。

岡田:チームの外にいる人間には分からへんことやけど、和田監督もいろいろ言ってるとは思うよ。せやけど、ファンの眼にそう映ってるということは、なにも言ってないのと同じことやからなあ。

 ナメられてると思われても仕方ないけど……「外さない」ではなくて「外せない」といったほうが正しいんちゃうか。外国人選手を軸に据えたチーム編成にしてるわけやからな。

──だからこそメッセンジャーを開幕投手に起用して、クリーンアップはゴメス、マートン。そして守護神に呉昇桓……かなめの選手はみな外国人です。波に乗ってるときはいいけど、ヘタをすると彼らの気分ひとつでチームが崩壊する危険もはらんでいる。

岡田:そういうことよ。

他にも、阪神の正捕手問題、 コーチ問題などについて語っている岡田氏。
この続きは、メルマガNumber 「野球の神髄~岡田彰布の直言~」でぜひお読みください。
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