ゴルフボールの転がる先BACK NUMBER
「英樹のゴルフはマスターズ向き」
丸山茂樹が指摘するパターと傾斜。
posted2015/04/08 10:40
![「英樹のゴルフはマスターズ向き」丸山茂樹が指摘するパターと傾斜。<Number Web> photograph by AFLO](https://number.ismcdn.jp/mwimgs/e/d/1500wm/img_ed50b6cdbba69383b831b1575613efcf102110.jpg)
休養十分でマスターズにやってくる松山英樹。今季は好調を維持し世界ランクも17位。世界的にも、十分にグリーンジャケットに手が届く選手として認識されているのだ。
text by
![桂川洋一](https://number.ismcdn.jp/mwimgs/e/5/-/img_e5137e9ad576b0ae5ebca579cefc844e9168.jpg)
桂川洋一Yoichi Katsuragawa
photograph by
AFLO
「ダスティン・ジョンソンじゃないかな……。あとはバッバ・ワトソン、それと、あの新しく出てきたあの選手……(ブルックス)ケプカだっけ?」
今年のマスターズ開幕直前、丸山茂樹が優勝候補に挙げた3選手には、今シーズン米ツアーで優勝していること以外に、明確な特徴がある。
彼らはみな、米ツアーが誇る世界屈指の飛ばし屋であるということだ。
ADVERTISEMENT
技術と精神力の結晶が極限レベルでぶつかり合う舞台では、“飛ぶこと”はもちろん魅力の一部に過ぎない。
だが昨年の4大メジャーを制した面々、ワトソン(マスターズ)、マーティン・カイマー(全米オープン)、ローリー・マキロイ(全英オープン、全米プロ)は、その飛距離にアドバンテージがある選手たち。さらに準メジャー扱いの世界選手権シリーズ4戦(WGC)の最新のチャンピオンも、ジェイソン・デイ(マッチプレー選手権)、マキロイ(ブリヂストン招待)、ワトソン(HSBCチャンピオンズ)、ジョンソン(キャデラック選手権)といった名前が並ぶ。
もはや「300ヤード」は大台でもなんでもない。そんな超ロングヒッターたちが、ドライブの才能をいかんなく発揮する――。紛れもなく最近のメジャーでの戦いにおけるトレンドのひとつである。
丸山茂樹「松山のゴルフはマスターズに向いている」
それを加味した上で、日本人史上最多の米ツアー3勝を挙げた丸山は言う。松山英樹にもきっと、グリーンジャケットをまとう資格はあるはずだ、と。
「彼のゴルフはすごくマスターズに向いている。4大メジャーの中ではオーガスタが一番合っていると思う」
松山のドライバーショットの飛距離は、前述の選手たちにはやや劣るのが現状だ。しかし丸山は、松山のショットのある特徴を好意的に認識していた。
「やっぱり『球が高い』というのがいい。アイアンショットが、この何十年の日本人選手の中でずば抜けて上手い」
丸山自身も含めた、アプローチの巧みさ、ショートゲームの精度で海外の大男たちと渡り合ってきた先人たちとは違う。ロングゲームで真っ向勝負できる強さを、松山は米ツアー2年目の今年も存分に見せつけてきた。