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岡田彰布が語る、巨人の正捕手問題。
阿部の一塁転向、チームへの影響は?
posted2015/03/02 16:30
text by
岡田彰布Akinobu Okada
photograph by
Sports Graphic Number
メルマガ「野球の神髄~岡田彰布の直言~」。
最新号の中身をちょっとだけ……特別にご紹介いたします!
【1】 離脱者ゼロでキャンプを乗り切ったヤクルト。
~“ヤ戦病院”の汚名返上で台風の目に!?~
【2】 名捕手・阿部のコンバートで巨人バッテリーはどうなる!?
~開幕スタメンは2年目の小林か、FA移籍の相川か~
【3】 読者の質問に「そら答えるよ」。
~岡田彰布のズバリ回答~
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【2】 名捕手・阿部のコンバートで巨人バッテリーはどうなる!?
~開幕スタメンは2年目の小林か、FA移籍の相川か~
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──さて、多くの評論家が優勝候補に挙げる巨人ですが、キャッチャーの阿部がファーストに正式に転向しました。入団以来14年間、捕手登録でしたが、今季から内野手としての登録になります。
岡田:相川を獲得できたからこそのコンバートやろうな。いずれは小林を正捕手に……という構想はあるだろうけど、当面は相川と小林を併用していくんとちがうか。
──小林のリードは阿部に比べるとまだまだ……。ゴールデングラブ賞のキャッチャーがいなくなるわけですから、巨人バッテリーの弱体化は否めない?
岡田:リードに関しては経験を積むしかないやろ。だからと言って、小林の経験不足がすぐにバッテリーの弱体化につながるかというと、そこまで深刻な影響はないと思うで。小林の経験不足を補うためにも相川がいるわけだしな。
投手の力量がものをいうのは日本でも変わらんよ。
──ルーキーイヤーの昨年は守備では58試合に出場しましたが、ことしは当然出場機会は大きく増えることは確実でしょう。しかし、日本ではバッテリーにおける捕手のウェイトが大きいとされていますが、広島の黒田が先日の復帰会見で「アメリカではそれこそ数えきれないキャッチャーと組んできたし、誰とでも投げられるピッチャーでないといけないと思うのでこだわりはない」と発言していたのが印象的でした。
岡田:相性の良し悪しはあるにせよ、黒田ぐらいのレベルになると、キャッチャーのリードで引っ張ってもらうとかいう投手ではないからなあ……。メジャーでは配球の組み立てもピッチャーに主導権があるというし、試合数も多いからキャッチャーも休養させるしな。でも、投手の力量がものをいうのは日本でも変わらんよ。
──投手のポテンシャルを余すことなく引き出せる名捕手でも、50の力量の投手を100に引き上げることはできないということですかね。阿部に話を戻すと、昨年は打撃成績は今ひとつで、打率は.248と低迷しました。
岡田:守備の負担を減らして、打撃に集中させる。そのためにコンバートしたわけやから、打ってくれないと監督は困るわな。