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シャラポワの前に立ちはだかる
時代の壁。
~女王復帰の条件とは?~
text by
秋山英宏Hidehiro Akiyama
photograph byHiromasa Mano
posted2010/04/19 06:00
今年の全豪は初戦で敗退。シャラポワが4大大会の1回戦で負けたのは2003年の全仏以来
テレビでマリア・シャラポワの姿を見る機会がめっきり少なくなった。日本のテレビ界だけでなく、ツアーでも存在感が薄れつつある。四大大会で活躍していないのと、故障がちでしばしばツアーを離れているからだ。
1月の全豪オープンは1回戦敗退。昨年の四大大会も、全仏では8強に入ったが、ウィンブルドン2回戦、全米は3回戦と大会序盤で敗退している。この2月には米国・メンフィスの大会で優勝したものの、3月に右ひじを痛め、今のところ復帰のメドは立っていない。
ケガが軽いものであってほしいと願うばかりだが、ひじが治っても復活への道は険しいものとなるだろう。最近のシャラポワは、相手の粘りや逆襲に苦しむ場面が増えているからだ。持ち前の強打がカウンターショットで切り返されてしまう。そうしてラリーが長引くうちに、足がバタバタしはじめ、ショットをミス。そんな場面を何度も見てきた。