「（入団の決め手は）古賀紗理那さんがいたこと」SVリーグ3連覇を目指すNECレッドロケッツのルーキー・佐藤淑乃の驚異的な数字「サーブの球速は？」 

佐藤　フェイントやショット、ロールといった細かいプレーはとても苦手だったので強打で決めたいと思っていたのですが、試合を重ねるにつれてテクニックもないと決め続けられないと思い、それこそ古賀紗理那さんの映像を見たりしました。100％で打つ時もあれば80％や50％で打っている時もあり、細かいプレーの必要性に気づいてトライし始めました。

荒木　トライしてすぐに実践できて、得点に結びつけられる。簡単なことではないはずですが、今始めてこのレベル。すでに十分に決定力がありますが、もっともっと良くなっていく要素がたくさんあるわけですよね。

佐藤　でも最近は対応されてきていて、決まらないというのは感じています。ここからさらにワンステップ上がっていけるようにっていうと、どこなのかな……。

ただ速いだけでない、サーブの軌道

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荒木　サービスエースの数も1位ですね。佐藤選手の武器といえばサーブですが、決定力、得点力だけでなく、スピードが速いですよね。球速はどれくらいですか。

佐藤　大学生時は84km/hぐらいありましたが、NECに入団し、トレーニングで体の使い方を意識するようになってからスピードが出るようになったと思います。

荒木　ただ速いわけではなく、ぐってえぐるような、嫌な軌道でいきますよね。

佐藤　ドライブサーブみたいに順回転が綺麗にかかっている方がスピードが出ると思うのですが、回転がかかりすぎるとコースが分かりやすくなり、正面に入ったら上げられてしまうので、あまり回転をかけないようにしながらスピードを出すことを意識しています。

サービスエースもランキング1位の47本。「回転をかけないようにしながらスピードを出すことを意識」しているという　©︎NECレッドロケッツ川崎

荒木　口で言うのは簡単ですが難しいですよね。回転数をコントロールした上でのスピードはすごい武器。そして、私が注目したいのがブロック。決定本数はリーグ12位で、10位までミドルブロッカーがランクインする中で日本人のアウトサイドヒッターでは一番ブロックを決めています。紗理那さんもブロックが良かったですし、似ているなと思いながら見ています。

佐藤　体幹のトレーニングをやり始めてから、空中にいる時の体勢ですとか、相手を見て出し方を変えるといったことができるようになりました。それと、紗理那さんのブロックがとても良いので、何を見ているのかを聞いたところ、最後に見るところが相手の目だと教えていただいて。最初はうまくいかなくて、相手のヒットポイントを見たり、ボールをしっかり見ないと違うとこに飛んでしまったりしていたのですが、リーグ中ずっとやり続けてみたら見やすくなったというか、相手の目も見ながらヒットポイントも見られるというか、視野が少し広がったのかなと思います。

入団の決め手「紗理那さんがいたことが大きかった」

荒木　リーグの試合を通しながら身につけ、コツを掴んで……スポンジみたいにやろうと思ったことがどんどん吸収できているのですね。ルーキーとは思えない活躍ぶりです。NECレッドロケッツ川崎に入団してサーブやブロックなどにさらに磨きがかかったわけですが、入団の決め手は何だったのですか？

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