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「至る所に14番ユニの子供」久保建英が“バスクで愛される日常”を激写「甥っ子がタケクボって応援してるんだ」醸造所レストランオーナーのこぼれ話
posted2025/04/16 17:07

シーズン終盤を迎えたレアル・ソシエダ。久保建英の“ホームタウンでの愛されぶり”は……?
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中島大介Daisuke Nakashima
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Daisuke Nakashima
来季欧州カップ戦出場権を争う直接のライバル相手に、痛い黒星――。4月12日に行われたラ・リーガ31節、久保建英が所属するレアル・ソシエダは、ホームでRCDマジョルカと対戦したが、0-2と敗戦した。今季からマジョルカに所属する浅野拓磨は怪我によりベンチ入りせず、日本人対決は実現しなかった。この試合を撮影するため、スペイン北部バスク州のサンセバスチャンを訪れた。
至る所に「タケ14番ユニ」の子供たちが
現地土曜日14時キックオフ、春の訪れを感じさせる穏やかな気候に、ダウンコートを脱ぎ捨て青白のユニホームで歩く、たくさんのサポーター姿があった。
スタジアム近くの公園ではボールを蹴り合う子供たちを発見。その中には、ちょっと控えめに最終ラインでボールを見つめる〈14番TAKEユニ〉の姿も。またスタジアム周りなど至る所で、14番を纏ったファンの姿を撮影することができた。
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前節、ターンオーバーのためサブスタートだった久保は、古巣との対戦で先発復帰となった。クラブでの定位置となっている右サイドで大きく開きポジションを取るその久保には、5バックを敷くマジョルカの左大外、SBのヨハン・モヒカが徹底したマークについた。久保が交代でピッチを退く72分まで、2人の激しい攻防が一つの見どころとなった。
激しい身体のぶつかり合いだけでない。ボールから外れた2人の視線がバチバチと音をたて交錯するような瞬間も撮影できた。そんなコロンビア人DFの激しい守備にも、久保はほとんどボールを失うことはなく、わずかなステップで相手を置き去りにする突破も見せた。
ただ決定機を創出できたのはわずかで、ゴールを生み出すまでには至らなかった。
ボールを奪われないこと、ミスをしないことだけではなく、“チームを勝たせる”という、特別な選手としての役割を求められる久保にはやや物足りない出来となってしまった。
一方でマジョルカとモヒカの視点に立てば、久保を抑え切ったと充足感を感じさせるものとなったはず。
ライナー性のパスに「TAKE!」という期待の声も
とはいえ膠着したゲーム展開の中で、GKレミーロから久保を狙ったライナー性のパスが通りカウンターの機会が生まれると、一際大きな「Take」という歓声が沸き、観客からの期待の高さを物語っていた。