メジャーリーグPRESSBACK NUMBER

大谷翔平の同僚「スイングがおかしくなった…」魚雷バットは“魔法のアイテム”ではない? 米識者は未来を予言「ゴルフみたいにバットを選ぶようになる」

posted2025/04/10 11:07

 
大谷翔平の同僚「スイングがおかしくなった…」魚雷バットは“魔法のアイテム”ではない? 米識者は未来を予言「ゴルフみたいにバットを選ぶようになる」<Number Web> photograph by Getty Images

MLB開幕直後から話題を独占する魚雷バット。大谷翔平は使用に慎重なコメントを残しているが…

text by

杉浦大介

杉浦大介Daisuke Sugiura

PROFILE

photograph by

Getty Images

 MLBを賑わす“魚雷バット”の登場。日本でも導入が報じられるなど、今後の動向が注目されている。そもそも、どんな経緯で誕生し、実際の効果はいかほどなのか。ニューヨーク在住でMLBを取材するジャーナリストがレポートする。【NumberWebレポート全2回の後編/前編から続く】

 MLB開幕以降、大きな注目を集める魚雷バット。実際に使用した選手はそのメリット、アドバンテージを語っている。ダイヤモンドバックスのランドル・グリチャックは自身のスイングの傾向がゆえに、新しいバットの恩恵を受けられると話していた。

「私は他の選手よりも手元でボールを打ち、おそらくバットの根っこにより近いところで打っていると思う。だから私のスイングには理にかなっているよ」

 また、ヤンキースのコディ・ベリンジャーは「重量配分が気に入っている。手元の方が重いので、軽くなったように感じる」と軽さがいい点であると指摘。アンソニー・ボルピーは、「プラシーボ効果じゃないか。自信を与えてくれるのなら役に立つと思う」と新しい武器を手にすることの精神的な効用を認めていた。

「スイングの何かがおかしい」

ADVERTISEMENT

 一方で、魚雷バットは“魔法の小道具”という考えにストップをかけるエピソードは、ドジャースのマックス・マンシーが生み出した。

 4月2日のブレーブス戦で魚雷バットを手に取ったマンシーだが、3打席目までニゴロ、右飛、空三振と凡退。すると第4打席では従来のバットに戻し、右中間を破る同点2点二塁打を放った。その試合後の説明は実にわかりやすく、短期間に生まれかけた魚雷バット神話を覆すものだった。

「(第3打席まで)相手投手はいい球を投げていたが、私には見えていた。それなのにスイングが何かがおかしいように感じられ、フォームのせいではなかった。バットの問題だった(と思った)。バットの重量配分に慣れていないからかもしれない。だから最後は、いつものバットに戻したんだ」

 マンシーは続けて、魚雷バットが自身のスイングにはフィットしない理由をこう推察した。

【次ページ】 「私はバットの先に重量があるのを好む」

1 2 3 NEXT
#ランドル・グリチャック
#コディ・ベリンジャー
#アンソニー・ボルピー
#マックス・マンシー
#大谷翔平
#アーロン・ジャッジ

MLBの前後の記事

ページトップ