テレビに映らない大谷翔平:番記者日記BACK NUMBER

大谷翔平は大物OBでも新人記者でも“同じ取材態度”「良いことばかり書いてあるのがいい記事とは…」“馴れ合い不要”メディアとのブレない距離感 

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柳原直之(スポーツニッポン)

柳原直之(スポーツニッポン)Naoyuki Yanagihara

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posted2025/03/19 11:02

大谷翔平は大物OBでも新人記者でも“同じ取材態度”「良いことばかり書いてあるのがいい記事とは…」“馴れ合い不要”メディアとのブレない距離感<Number Web> photograph by Nanae Suzuki

大谷翔平の番記者が日々感じる「メディアとの距離感」からは、彼の信念がにじみ出ている

大谷「自分の良いことばかり書いてある記事が良い記事とは思っていないですよ」

 これを聞いて私は、記者の仕事がプロとして扱われていることを嬉しく感じたと同時に、自分でもわかるほどに身が引き締まったことを覚えている。プロ野球選手も記者もそれぞれの立場で任された仕事をこなし、球団や会社から対価となるお金をもらっている。聞きやすく書きやすいことばかり書くのではなく、時には聞きづらい質問を投げかけなければならない場面や、厳しいことを書かなければならないときもある。

誰かを優遇しない理由

 正しい情報を正しく書くことが記者の仕事。記者と取材対象者の馴れ合いは不要。大谷は記者の仕事を経験したことがなくても、その本質を見抜いているようだった。

 選手と取材者としてお互いの仕事を尊重し、相手へのリスペクトの気持ちを持つ。そう考えているから、球界の大先輩であろうと元チームメイトであろうと、報道陣のひとりとして取材のために大谷の元を訪れた際、大谷は彼らを「優遇」しないのかもしれない。〈つづく〉 

#5に続く
「茶と白の毛色の犬が…」デコピン初登場時、大谷翔平の番記者は脳内大混乱「誰が愛犬の世話するの?」「私生活の変化を想像できてなかった」

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