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「大谷翔平は礼儀正しいが、人に興味がない」は悪口ではない…番記者が“大谷の盟友”近藤健介の表現を「要補足だが的を射ている」と感じた理由

posted2025/03/19 11:01

 
「大谷翔平は礼儀正しいが、人に興味がない」は悪口ではない…番記者が“大谷の盟友”近藤健介の表現を「要補足だが的を射ている」と感じた理由<Number Web> photograph by Naoya Sanuki

2023年WBC日本代表での大谷翔平と近藤健介ら

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柳原直之(スポーツニッポン)

柳原直之(スポーツニッポン)Naoyuki Yanagihara

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Naoya Sanuki

 ひとりの番記者として大谷選手にした数百の取材質問の中から、WBC優勝、2024年ワールドシリーズ、記憶に残る試合、真美子夫人との結婚や愛犬デコピン、二刀流など、メジャー移籍後を中心に背番号と同じ17の質問を選び、回答や記者とのやり取りから人間・大谷翔平をあらためて見つめる。書籍『大谷翔平への17の質問ー取材現場で記者はどんな葛藤と戦いながら質問をするのかー』(アルソス)から一部転載にてご紹介します。〈全6回/第4回につづく〉
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【質問:自身の記事を見ることはありますか?】

大谷翔平ってどんな人?

「大谷翔平ってどんな人?」。私が同僚、上司、友人から最もよくされる質問だ。

 まず、大谷は本音をさらけ出すタイプではない。報道陣と話すことを好んでいるようにも見えない。その時間があるならば練習に充てたいと考えているのかもしれない。

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 私は大谷が「世界一の選手になるため」に日頃から練習をストイックにこなす姿を日本ハム時代から間近で見てきた。チームを日本一に導いた2016年のクリスマスイブに2軍施設でひとり打撃練習に励む大谷の映像が、球団広報から栗山英樹監督(当時)に送られてきた話は有名だが、そういったエピソードは枚挙にいとまがない。

 投打二刀流であることを差し引いても、大谷の練習時間は他の選手に比べて長い。グラウンドを離れると、コンディションを整えるために「ほとんど寝ている」というが、これは大げさな話ではない。

 特に遠征先ではそれが顕著で、エンゼルス時代に敵地ニューヨークで行われた試合後(※2023年4月18日、敵地ニューヨークで行われたロサンゼルス・エンゼルス対ニューヨーク・ヤンキース戦後の囲み取材)に地元の敏腕記者たちから「試合で毎年訪れている大都会ニューヨークの雰囲気について」聞かれたときには、「1回も(ホテルから)出たことがないので、わからないです」と照れ笑いし、日米の報道陣を驚かせた。アメリカで最も有名な都市を観光したり、世界でも名だたる店に出かけたりするより、試合に向けてコンディションを整えることを優先する選手であることを周知させたエピソードのひとつだ。

 私は冒頭の質問に対し、「全てを野球に注いでいる男」と答えることが多いが、実は自分の回答にモヤモヤしている。なぜなら、大谷翔平という男を言葉で表現すると、どうしても陳腐になってしまう気がするからだ。大谷はもっと壮大で、奥深く、それでいてダイヤモンドのように輝き、固い信念がある男だ。どうだろう? 自分でも何を言っているのかわからない。

近藤健介が口にした「あまり人に興味がない」

 そんな中、大谷の人間性を表現する上で腑に落ちた言葉があった。

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