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広島カープ・矢崎拓也も選んだ話題の視力矯正法「ICL」とは? 眼科医に語ったリアルな感想「見えないストレスから解放されたのが大きいです」
text by
福田剛Tsuyoshi Fukuda
photograph byKiichi Matsumoto
posted2024/11/08 11:00
広島カープ・矢崎拓也(右)とビジョンクリニック・杉本栄一郎院長
「目が覚めた瞬間から見えているのが本当に嬉しい」
矢崎 しっかり説明を受けていたのでまったく不安はありませんでしたね。手術自体も両眼で30分ほどで終わってしまったので怖いとか感じる時間もなかったです。瞳孔を開くために目薬を使うのですが、眩しかったことしか覚えてない。
杉本 手術は眩しいですよね(笑)。その後はすぐに見えるようになりましたか?
矢崎 手術直後は眩しかったですけど、一晩寝たら翌日には普通に見えるようになっていました。ただ最初のうちは、照明とかを見ると光の輪が視界の中にずっと残っていることがあって、一度先生に相談したんですけど、それも1カ月も経つと完全に無くなりました。
杉本 ICLはレンズの真ん中に合併症を防ぐための小さな孔が空いています。その孔で光が反射し、暗いところで強い光を見ると光の輪が見えることがあります。ナイターの照明は大丈夫ですか?
矢崎 今はまったく問題ないです。本当にICLにしてよかったです。目が悪い人は分かると思うのですが、朝パッと目が覚めた瞬間から見えているのが本当に嬉しい。眼鏡を探したり、コンタクトレンズを着ける煩わしさがないだけでこんなに楽になるんだと実感しました。
――2022年から一軍での登板機会が増えてブレイクしましたが、プレーにも影響はありましたか。
矢崎 それまでは打たれたくない気持ちが強過ぎて、きわどいコースを狙ってはフォアボールでランナーを貯め、そこから得点を奪われる。バッターと勝負しないで自滅するパターンが多くて、自分でも飽き飽きしていました。その流れを変えようと、2022年はベストの球を投げてバッターに打たれたらしょうがないと、ある意味開き直って考えるようにしました。すると不思議なもので結果が出るようになったんです。
杉本 トップアスリートはメンタルが重要ということですね。メンタルを強くするためには、普段から余計なものを排除して集中できるようにしておく必要がある。ICLもその一つだったのかもしれませんね。
矢崎 見えないストレスがなくなったのは大きいですね。
杉本 正しい情報が届かないためにICLの恩恵を受けるチャンスを逃している人が多いのは残念なことです。もちろんICLは手術時にコストがやや嵩むというデメリットはありますが、競技や仕事に集中したい人にはメリットの方が多いと思います。特に、輝く時間に限りがあるアスリートの方には、万全な状態で今を生きてほしい。視力に悩んでいる方は、ぜひICLを検討してほしいです。
[提供:スター・ジャパン合同会社]
杉本 栄一郎Eiichiro Sugimoto
ビジョンクリニック院長、医療法人リヒト理事長。2000年に広島大学を卒業後、広島大学病院、関連病院に勤務した後、広島市内にすぎもと眼科を開業。2020年に同市内で移転し、ビジョンクリニックを新たに開業。ICLによる屈折矯正治療に力を注いでおり、2022年ミラノで開催された世界ICLサミットでは「Regional EVO Ambassador Award」を受賞した。
矢崎 拓也Takuya Yasaki
1994年12月31日生、東京都出身。慶應義塾大から2017年ドラフト1位で広島カープに入団。1年目のプロ初先発で9回1死までノーヒット・ノーランの好投で初勝利。一軍に定着した2022年は47試合に登板して防御率1.82、17ホールドと活躍。54試合に登板した2023年は途中からクローザーを務め、リーグ4位の24セーブ。今季は26試合に登板し10ホールド。