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藤井聡太竜王「大変参考になったで“ござる”」初出演した《人間将棋》を現地取材… 観る将マンガ家が超楽しんで描いてみた 

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千田純生

千田純生JUNSEI CHIDA

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photograph byJunsei Chida

posted2022/04/25 17:01

藤井聡太竜王「大変参考になったで“ござる”」初出演した《人間将棋》を現地取材… 観る将マンガ家が超楽しんで描いてみた<Number Web> photograph by Junsei Chida

人間将棋でも大活躍、そして大人気だった藤井聡太竜王

 公共交通機関なので会話はマスクをして最小限ですが、「これバス乗らずに行ったら軽い登山ですね」「すっごい細い道通ってません? ちょっと道外したら……」と軽く戦慄すること10分ほどで頂上へ。

 ちょうど開会のあいさつが始まるタイミングで報道受付へ。イベント担当の皆さんが丁寧に応対してくれつつ、「今日は関係者、関係者♪」という浮かれた気分をぎゅっと抑えて、まずは会場全体を見回してみることにしました。

まだ藤井竜王も佐々木六段もいないのにテンションUP

 会場となった舞鶴山山頂は、人間将棋用の盤面が常設されていて(それがすでにびっくりなんですが)、観客席は自然の山をうまく生かし、ちょうどいい段差に。その山頂には大山十五世名人の揮毫による「王将碑」が建っていました。

 人間将棋の舞台に目を移すと、ちゃんと城壁に見立てたセットだし、「王将」って書いてある太鼓もありました。想像以上に本格的で、イラストを描くには最高の環境だ! と、もう気分がアゲアゲに。対局者の佐々木大地六段も藤井竜王もまだ全く姿を現してない段階なんですが(笑)。

 そして天童では、この時期がちょうど桜満開のタイミングでした。

 このイベントの正式名称は『天童桜まつり「人間将棋」』。お花見しながら対局を観戦できるなんて、なんて風流なんだろう。そう思いながら「将棋の女王」のおふたりのご挨拶などを聞いていると、トークショーの時間になりました。

<この日の参加者>
木村一基九段(解説)/竹部さゆり女流四段(聞き手)/藤井竜王、佐々木六段

 担当さんが「一応、仕事なんで♪」と嬉しそうにデジタル一眼レフカメラを構えてましたが(笑)、僕もカメラを持ってきたので、メディアの撮影エリアに交ざってみました。約5m先の距離に藤井竜王。自分史上最高に近い場所だったことで、目が飛び出るほど内心テンションが上がっていたことだけはお許しください……。

木村九段のトークからの「ござる」

 トークショーは40~50分ほどありました。ここでさすがの腕を見せたのが木村九段でした。将棋ファンならご存じの通り、木村九段の軽妙なトーク力は対局中継や大盤解説会などで圧倒的な存在感を放ちますが、この日も温泉で有名な天童トーク(2泊3日したそう)をしつつ「失言しないようにします」とユーモア? を交えて場の空気を和ませていきました。

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