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実は“冬ではなく夏の人気競技”だった…五輪とフィギュアスケートの「意外と知らない歴史」とは? 

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松原孝臣

松原孝臣Takaomi Matsubara

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posted2022/02/03 06:00

実は“冬ではなく夏の人気競技”だった…五輪とフィギュアスケートの「意外と知らない歴史」とは?<Number Web> photograph by Getty Images

今では冬季五輪屈指の人気競技になっているフィギュアスケート。実は、当初は「夏季五輪競技」として採用された歴史がある

 各種目の優勝者の中に、興味深い名前がある。男子シングルで金メダルを獲得したウルリッヒ・サルコウだ。フィギュアスケートに詳しい方なら、この名前でピンと来るかもしれない。世界選手権で計10度優勝した名選手だが、何よりもその名を後世に残したのは、ロンドン五輪の翌年、新たなジャンプの跳び方を編み出したことだ。それが「サルコウ・ジャンプ」で、ジャンプのうちの1つを開発したスケーターであることを意味している。

最古のジャンプ「4回転アクセル」が残されている

 ちなみにジャンプには6種類ある。それぞれの起源については、フリップが明確には記録として残されていないものの、おそらくはアクセルジャンプが最古の、つまりは最初のジャンプだと考えられている。1882年に跳んだアクセル・パウルゼン(ノルウェー)が創始者だ。最初の、そして最古のジャンプでありながら、現在ではいまだ誰もクリアできない、最高難度のジャンプとして4回転アクセルが残されていることになる。

 最後の関門は、北京五輪で破られるのか。

 アクセルジャンプの歴史を考えれば、その意義の大きさをあらためて実感する。

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