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武豊はなぜ“圧倒的にスゴい”のか? ルメール、川田将雅との比較で見えた52歳ジョッキーの本当の実力

posted2021/06/16 06:01

 
武豊はなぜ“圧倒的にスゴい”のか? ルメール、川田将雅との比較で見えた52歳ジョッキーの本当の実力<Number Web> photograph by SANKEI SHIMBUN

'98年1月24日、1400勝目を挙げた武。同日に岡部幸雄が挙げた2400勝(当時最多)に達するのは6年半後のこと

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片山良三

片山良三Ryozo Katayama

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SANKEI SHIMBUN

 クリストフ・ルメール騎手が、グランアレグリア(牝5歳、美浦・藤沢和雄厩舎)でヴィクトリアマイル(5月16日、東京、芝1600m、GI)を快勝。ルメールはこの日の第9レースでも勝利を挙げており、それがJRA通算1400勝の区切りとなった。6650戦目での到達は、武豊騎手の7419戦目を大きく塗り替える史上最少騎乗回数。ルメールの勝ち星量産ペースの飛び抜けた速さを、この数字で改めて実感できる。

 2人の1400勝に至る勝率を調べてみると、ルメールが21.05%、武が18.87%。騎手の勝率は10%を超えれば十分に名手の領域だけに、まさに驚異的と言うほかない。ルメールの到達年齢が41歳11カ月と早くない理由は、キャリアの前半がフランス拠点だったから。今となってはずっとルメールを見てきた感覚だが、外国人として初めてJRAの通年騎手免許を取得したのは'15年のことで、まだ7年目に過ぎないという事実にも改めて驚かされる。

 対して、武の1400勝到達は28歳10カ月。近年勝ちまくっている川田将雅騎手でさえ、34歳3カ月、1万51戦目だったのだから、不滅レベルの記録ではないか。

悲願の凱旋門賞優勝へ「毎日が大事な舞台」

 しかし、武の本当のすごさは、1400勝以後の勝率にある。JRAにおける通算成績は、5月23日終了時点で2万2884戦4270勝。振り返れば、1400勝という数字は武にとって折り返し点ですらなく、その後は1万5465戦2870勝。勝率は18.56%が維持されている。30歳をまたぎ、40歳、50歳の節目を越えた後も、20代とあまり変わらないペースで勝ち続けているのだ。

 松山英樹選手の、アジア人として初めてのマスターズ制覇に感動したと言う武は、それに刺激を受けて、悲願の凱旋門賞優勝にさらなる闘志を燃やす。この世界最高峰に過去8度参戦して、3着('01年サガシティ)が最高成績('06年ディープインパクトは3着入線ものちに失格)。地元出身のルメールでさえ、10度の参戦で2着('06年プライド)が最高という超難関。だからこそ、武は日本人初の制覇にこだわる。「乗りたくても、騎乗依頼がなければなにもできないのがジョッキー。毎日がアピールにつながる大事な舞台です」と、今日も精進を怠ることはない。

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