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「なぜ新生アーセナルはゴールキックを右に展開する?」戸田和幸が語る“アルテタ監督の頭の中” 

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松本宣昭

松本宣昭Yoshiaki Matsumoto

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photograph byGetty Images

posted2020/10/15 20:00

「なぜ新生アーセナルはゴールキックを右に展開する?」戸田和幸が語る“アルテタ監督の頭の中”<Number Web> photograph by Getty Images

昨シーズンは8位に終わったアーセナル。オーバメヤンは3年間の契約延長を選んだ

 アーセナルのゴールキックは右に展開することが多い。なぜなら逆サイドの左ウイングにオーバメヤンがいるからです。右から崩すことで、最終的にオーバメヤンヘ良い状態でボールを渡すことが考えられている。コミュニティシールドでの得点もこの形からでした。

 ただし、このパターンだけでなく、左のティアニーからの運び出しも良いものがある。アーセナルは常に複数のプレス回避方法を準備しているように見えます。昨季途中の就任当初は苦しみましたが、アルテタ体制となって以来、チームに論理性がもたらされたように思います。ベンゲルさんの時代は、もっと選手の才能やイマジネーションを活用してプレーさせていました。やや中途半端に終わったエメリ監督の時代を経て、アルテタ監督のアーセナルは選手の特徴を踏まえながらもバランスが取れるようになりました。

 今のチームは、すごく“場所”を意識しているように感じます。選手の位置取りに、攻撃でも守備でも「相手が嫌がることをするんだ」という意志が見える。こういうサッカーをするには、常に頭を回転させなければいけませんから、脳や目の負担が増えます。頭では覚えても、実際に表現するのは、なかなか難しい。でも、今のアーセナルはそれをアウトプットできるようになってきた。ゴールキックにも、それが表れているように思います。

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