熱狂とカオス!魅惑の南米直送便BACK NUMBER
ネイマールが良い意味で大暴れ メッシ&スアレスも…「元MSN対決」W杯予選で笑うのは?
posted2020/10/16 11:00
text by
沢田啓明Hiroaki Sawada
photograph by
Getty Images
10月8日、2022年ワールドカップ(W杯)南米予選が幕を開けた。3月に始まる予定だったが、新型コロナウイルス感染拡大の影響で7カ月延期され、当面は無観客で行なわれている。
参加10カ国が世界各地の大陸予選のうちで唯一となる総当たりのホーム&アウェーで対戦し、18試合ずつを行なう。FIFAが指定する国際Aマッチデーに2試合ずつ消化し、それを9回繰り返す。予選が終わるのは、約1年半後の2022年3月末。上位4カ国がW杯出場権を獲得し、5位が大陸間プレーオフに回る。
参加国の実力を大雑把にランク付けすると、ブラジル、アルゼンチン、ウルグアイが3強で、中堅のコロンビア、チリ、ペルー、エクアドル、パラグアイが僅差でひしめく。とはいえコロンビアまでの4カ国がFIFAランキングで10位以内に入っており、レベルは高い。
3強のエースは”あの3人”
3強は、国民から予選突破は義務とみなされており、最終目標はW杯優勝だ。この3カ国が順当に出場権を獲得すれば、他の7カ国で残り1.5枠を争うことになる――そんな熾烈な競争だ。
南米予選には、他の大陸予選にはほとんどない特別な要素がある。試合が標高2500mを超える高地で行なわれることがしばしばあり、平地より酸素が少なく、ボールもよく弾む高地対策が重要となる。
普段、平地でプレーする選手にとっては過酷な状況で、フットボールに「障害物競争」の趣きが加わるのだ。
そんな中で3強のエースは、アルゼンチンがリオネル・メッシ(バルセロナ)、ウルグアイがルイス・スアレス(アトレティコ・マドリー)、ブラジルがネイマール(パリ・サンジェルマン)。そう、2014年から3シーズン、バルセロナで3トップを組み、3人で常にシーズン合計100得点以上を記録した「MSN」である。