サムライブルーの原材料BACK NUMBER
FC今治、駒野友一×橋本英郎(上)。
「キャンプでおかずがなくなった」
posted2019/12/17 19:00
text by
二宮寿朗Toshio Ninomiya
photograph by
Shigeki Yamamoto
日本代表やJ1のクラブで長く活躍した2人が、JFLでプレーしたとき、何を感じたのでしょうか。単身赴任中の私生活も含め、赤裸々に語っていただきました。
40歳の橋本英郎と、38歳の駒野友一。
岡田武史会長のFC今治に元日本代表のベテランがいなければ、J3昇格のミッションは果たされていなかったかもしれない。
経験値をうまく落とし込みながら主力としてチームを引っ張っていった彼らの働きは非常に大きかった。
ガンバ大阪で遠藤保仁らとともに「黄金の中盤」を形成した頭脳派のボランチと、2度ワールドカップに出場した名サイドバックが挑んだJFLの戦いは、それぞれにどのように映ったのか。
「ハッシーさん」「駒ちゃん」と呼び合う2人に心ゆくまで語ってもらった。
共通意識として「前から行こうよ」って。
――シーズンの大きな正念場となったのが9月22日のテゲバジャーロ宮崎戦から連敗を喫して、4戦勝ちなしと足踏みしたことでした。どうしていくべきか、選手同士で結構話し合ったとか。
橋本 練習後のタイミングやミーティングで、選手だけのときもあったし、監督も交えてみんないるなかで話し合いを持ったこともありました。
駒野 選手各々が話すことも大事だと思うんですけど、最終的にはやっぱりチームとしてみんなで意思統一しなきゃいけないんで集まって話すことが重要でした。前線の選手と、最終ラインの選手の考えが、ちょっと違っていたところもありましたから。
――11月3日の流経大ドラゴンズ龍ケ崎戦で5-0と快勝して息を吹き返し、次のFCマルヤス岡崎戦(10日)に勝利して4位以内を確定させて昇格を決めました。
橋本 話し合いの場をいろんなところで持った効果はあったと思いますよ。
駒野 吹っ切れましたよね。勝っていたときのチームはアグレッシブに前からボールを奪いにいって、前も後ろも連動してというのがありました。みんなの共通意識として「前から行こうよ」って立ち戻れたのは大きかったですね。