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ラグビー界最強の酒販担当営業マン。
中村亮土の勇敢で愚直な仕事っぷり。
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![多羅正崇](https://number.ismcdn.jp/mwimgs/6/3/-/img_63c0172edf1a3eec5d5017836b5eb9301895.jpg)
多羅正崇Masataka Tara
photograph byGetty Images
posted2019/11/19 20:00
![ラグビー界最強の酒販担当営業マン。中村亮土の勇敢で愚直な仕事っぷり。<Number Web> photograph by Getty Images](https://number.ismcdn.jp/mwimgs/c/0/700/img_c0f1fbf7abd63a0b79da74583de28275169113.jpg)
日本代表のベスト8進出に大きく貢献した中村亮土。1月開幕のトップリーグで再び鋭いタックルと華麗なオフロードパスを見せてくれるだろう。
SO田村優を支えた「12番」
またスタンドオフとしても経験豊富な中村は、田村優のゲームメイクを支えた。
「今の12番はタイプが2つあると思います。ひとつは南アフリカのデアリエンディ、イングランドのトゥイランギといったフィジカルに特化した選手。もうひとつはイングランドのファレルなど、ゲームコントロールしつつ接点でも戦える選手です」
パスも巧みな中村は後者。特にアイルランド戦ではラインアウトからの一次、二次攻撃でファーストレシーバーになるなど、田村とダブル司令塔のように動く局面もあった。
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「ブラウニー(トニー・ブラウン/アタックコーチ)にもそうした役割を求められていました。ただ完全に優さんと一緒にやるというよりは、優さんをサポートしている感じです」
ピンチを予感した猛ダッシュ。
中村は決して諦めない強靱なメンタルも備えている。
夢の4強入りを阻まれた南アフリカ戦の後半30分、日本はカウンターからWTBマピンピに決定的なトライを決められている。
後半30分といえば体力的、精神的にきつい時間帯だ。そこでターンオーバーが起こり、相手10番のポラードが全速力でカウンターを仕掛けた、その時だった。
ピンチを予感した中村は、逆サイドのディフェンスラインから自陣方向へ猛ダッシュ。50m以上を全力疾走した。トライは防げなかったが、きつい時にこそ身体を張るチームマンぶりを発揮した。