福西崇史の「考えるサッカー」BACK NUMBER
福西崇史「もっと強引に、でいい」
中島翔哉と柴崎岳のような積極性を!
posted2019/03/27 18:00
text by
福西崇史Takashi Fukunishi
photograph by
Takuya Sugiyama
今回のコロンビア戦、ボリビア戦は2試合で1ゴール、1勝1敗という結果でした。どちらの試合でも日本がいい流れの時間帯を作りましたし、やるべきベースとしてはできている印象です。
ただし、コロンビア戦の後半、ボリビア戦の前半がそうだったんですが、相手の守備を打開し切れずシュートまで持ち込めないところに、もどかしさを感じた人も多いのではないでしょうか。
なぜその状況になったのか。それぞれ理由はありました。
コロンビアのハイプレスで停滞。
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まずコロンビア戦です。前半に関しては日本が比較的狙い通りの形を作れていました。特にうまく機能していたのはボールを奪った直後の攻撃です。
コロンビアはダブルボランチで構えて、それに対して日本の2列目は中島・南野・堂安の3人でしたね。すると攻撃に移った際、彼らのうち誰か1人がフリーで空いていました。コロンビアのボランチが3人を見る役割でしたが、日本としては3人のうちフリーの誰かにボールを当てて、素早くカウンターを仕掛けられていたんですね。
その部分はコロンビアのカルロス・ケイロス監督も気づいていて、後半からは修正がかかりました。前からプレッシングをかけて、最終ラインも押し上げてきたので、日本の2列目・3列目に速いプレッシャーがかかってきました。
それに加えてセカンドボールも拾われたことで、徐々にコロンビアに押し込まれる場面が増えていきました。
この日ワントップに入った鈴木は、マッチアップしたコロンビアのDFに間合いを上手く詰められて、なかなか思い通りのプレーをできなかった。ボールを収めようという必死さは見えましたし、こういった感覚は世界が相手だからこそ経験できたこと。今後に生かしてほしいと思います。