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<新人スラッガー集結>
終盤戦を熱くするニューヒーローズ。
text by

出村義和Yoshikazu Demura
photograph byYukihito Taguchi
posted2017/09/19 06:00

アンドリュー・ベニンテンディ(レッドソックス)。
かつて、これほどルーキーのバットが炸裂し、数々の記録を塗り替え、優勝争いにインパクトを与えたシーズンはあっただろうか。アーロン・ジャッジは豪快なホームランを連発して下馬評では高くなかった再建モードのヤンキースをコンテンダーに押し上げる原動力となった。4月25日にデビューしたコディ・ベリンジャーはドジャースの起爆剤となり、彼の存在抜きに歴史的快進撃を語れないほどの大活躍をみせた。
この2人だけでなく、ポストシーズンを目指すチームには重要な役割を果たしてきた強打のルーキーがいる。最終盤に差し掛かったいま、彼らにますます注目が集まる。
シーズン前にはクリス・セールの獲得で本命視されていながら、投打の歯車がかみ合わず飛び出せなかったレッドソックスには、宿敵を圧倒する頼もしいコンビが出現した。まず、23歳のアンドリュー・ベニンテンディだ。開幕からアップダウンを繰り返しながら、勝負どころの8月に入って打率.320、6ホーマー、18打点と好調の波に乗り、12日の首位を争うヤンキースとの直接対決では1試合に2本の3ランを放ち、レッドソックスのルーキーでは初めてヤンキース相手の6打点をマーク、3連戦を勝ち越す立役者になった。
「振りの速さ、タイミングの取り方といったスキルに加えて、ハンド・アイ・コーディネーションも素晴らしい」と、絶賛するのはジョン・ファレル監督だ。
こちらは雑誌『Number』の掲載記事です。
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