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バルサのスポンサーになぜ楽天が?
三木谷浩史会長に独占直撃。 

text by

豊福晋

豊福晋Shin Toyofuku

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photograph byDaisuke Nakashima

posted2017/05/08 11:00

バルサのスポンサーになぜ楽天が?三木谷浩史会長に独占直撃。<Number Web> photograph by Daisuke Nakashima

10月19日、楽天とバルサのスポンサー契約が正式に内定した。ちなみにピケは三木谷氏のことを「ミッキー」と呼んでいるという。

最初は「本当にできるのか」という不安もありました。

――サッカー界に大きなインパクトを与えた今回の契約、まず楽天がバルサのスポンサーになった理由を聞かせてください。

「楽天という会社は今までも新しい分野にどんどん出て行くというアプローチをしてきました。12年前、プロ野球に参入した時にもみなさん驚かれたと思います。'02年に東京ヴェルディのスポンサーになった時も、当時の我々からすれば、規模感でいうと60億円くらいの価値がありました。今回は事業ではないのですが、ブランディングという意味で本当に新しいアプローチでした。

 フットボールの世界では、今までは自動車メーカーや航空会社など、伝統的な大企業がスポンサーになるというのが通例でした。そこに楽天のようなIT企業、しかも新興のベンチャー企業が、バルサのような歴史あるクラブのスポンサーになるというのは、昔は想像できなかったことです。正直なところ、最初は我々にも『本当にできるのか』、『楽天を選んでもらえるのか』という不安もありました。交渉にも長い時間がかかりました。ただ、話し合いをしていくうちに、バルサと楽天は非常に相性が良く、お互いにとってメリットが大きいパートナーシップだという結論になり、合意に至ることができました」

広告宣伝費と考えれば、もう採算にあっているんです。

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――年間65億円を超えるスポンサー料に勝算はあるのでしょうか?

「年間65億円という金額は、広告宣伝費という考えに立つと、経済効果的にはもう十二分に採算はあっているんです。世界でのブランドの露出効果を考えた場合、実際に広告換算したらいくらになるのかということを考えると、少なくともその数倍の価値はある。今後はそれをいかに我々が、株式会社として利益につなげていくのか。これからの我々の仕事次第ですし、それを回収していくことも必要だと考えています。別に名前を売るだけが我々のビジネスではなく、スポーツを通じて楽天が目指す方向性、サービスの方向性を、みなさんに理解していただければと思っています」

【次ページ】 クラブのプロモーションに協力しつつ世界に展開する。

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