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バルサのスポンサーになぜ楽天が?
三木谷浩史会長に独占直撃。

posted2017/05/08 11:00

 
バルサのスポンサーになぜ楽天が?三木谷浩史会長に独占直撃。<Number Web> photograph by Daisuke Nakashima

10月19日、楽天とバルサのスポンサー契約が正式に内定した。ちなみにピケは三木谷氏のことを「ミッキー」と呼んでいるという。

text by

豊福晋

豊福晋Shin Toyofuku

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photograph by

Daisuke Nakashima

世界中を驚かせた、楽天とバルセロナのスポンサー契約の締結。
サッカー史上最高規模の契約額に、どのような勝算があるのか。
三木谷浩史氏にバルサを選んだ理由、今後の展望を独占直撃した。
Number916号のインタビューを全文公開します。

 カンプノウの敷地内にあるイベント会場、「アウディトーリ1899」は満員だった。

 壇上にはバルセロナ幹部の顔が並ぶ。フィナンシャル・タイムズ紙など、スペインだけでなく世界中から集められたメディア関係者たち。2017年からのバルサの新スポンサー発表はスポーツ界だけでなく、社会経済を巻き込むニュースでもあった。

 アリババか、アマゾンか、ファーウェイか、そして楽天か――。

 新スポンサーを巡っては、数日前からメディアでさまざまな予想がされていた。楽天は第4候補。だが、壇上のジョゼップ・マリア・バルトメウ会長が口にしたのは、「楽天」の名だった。

 その契約内容は世間を驚かせた。

 4年契約。1年延長のオプションつきで、金額は年間5500万ユーロ。カタール航空との現契約を大幅に上回り、5年となると日本円で総額320億円を超える、サッカー史上最高規模のスポンサー契約だ。

年間65億円に上るスポンサー料に勝機はあるのか?

 バルトメウ会長に呼ばれた三木谷浩史・楽天代表取締役会長兼社長が壇上に姿を現し、流暢な英語で質問に答える。バルセロナではあまり馴染みのなかった「Rakuten」の名は、その日から街の至るところで話題となった。

 会見後、カンプノウ内のVIPルーム。ピッチ上での撮影を終えた三木谷浩史氏が姿を現す。ジェラール・ピケの仲介によってクラブ側と接触してからこの日に至るまで、1年以上の時間がかかったという。満足感もあったのだろう、表情は柔らかい。

 聞きたいことはいくつもあった。

 楽天という企業とバルサが手を組む意味はどこにあるのか。多くのクラブの中から、バルサというクラブを選んだ理由は。そして年間65億円にも上るスポンサー料、そこに勝算はあるのか――。

 バルサのフラッグに視線をやり、ソファに腰かける。三木谷氏はこれから始まろうとするバルサとの歩みについて、ゆっくりと語り始めた。

【次ページ】 最初は「本当にできるのか」という不安もありました。

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