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「マー君、正直ボールはそんなによくなかったね」NHK解説者が本音で語る、巨人・田中将大36歳「でも今季8勝以上はするよ」
posted2025/04/10 11:25

4月3日の中日戦に先発した巨人・田中将大36歳。5回1失点で移籍後初勝利
text by

沼澤典史Norifumi Numazawa
photograph by
JIJI PRESS
「マー君、正直ボールはよくなかった」
武田氏が、まず注目したのが巨人の田中将大投手の勝利だ。4月3日の中日戦に先発した田中は、5回1失点で移籍後初勝利。これで日米通算198勝目を飾った。
「かなり緊張してたように見えたし、正直ボールもそんなによくなかった。とはいえ、去年や一昨年よりは改善されている。腕も縦振りになって、角度がついてきているし、スピード自体も149キロ出てたからね。キレが出るともっと糸を引くようなラインが見えるようになるだろうけど、久保康夫コーチとのフォーム改良が十分実を結んできている。ボールがいかなくても、気持ちで抑えたのはさすがだね。あと相手が湿りがちなドラゴンズ打線だったのが幸運だった。要所でダブルプレーも取れたし、やっぱりマー君は運も持っているよ」
日米通算200勝まであと2勝とした田中だが、武田氏は「今季8勝以上はする」と期待する。
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「巨人は中継ぎがいいから、先発は5回まで投げれば勝ちはついてくる。3日の中日戦は、球の質もそうだけどコントロールも一番いいときほどではなかった。ただ、まだ開幕したばかり。これから暖かくなれば、ボールの回転数も出てくるし、決めにいったボールがストライクになるはず。そうすると、もっと楽に勝てるようになるんじゃないかな」
原監督の“ひと言”がプレッシャーに…
ちなみに、武田氏も巨人への移籍後初登板は田中と同じくバンテリンドーム(当時はナゴヤドーム)だったそう。武田氏も巨人のユニフォームを着て投げることへのプレッシャーと緊張感を抱いていたというから、田中の気持ちは察するに余りあるという。