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「タスキの重さを力に」“エンジ”の名門を牽引する早稲田大学・伊福陽太と立命館大学・村松灯は、最後の大学駅伝で高い牙城を崩せるか
text by
和田悟志Satoshi Wada
photograph byAFLO
posted2024/12/16 11:00
早稲田大学4年の伊福陽太(写真左)と、立命館大学4年の村松灯
伊福と村松が現在レースで勝負シューズに履いているのがアシックスのMETASPEED(メタスピード)シリーズだ。メタスピードシリーズが登場したのは、彼らが大学生になった2021年。つまり、彼らと同じ月日を歩んできたというわけだ。二人がメタスピードシリーズを選ぶ理由を聞いた。
二人の可能性を引き出す武器
――シューズについて伺っていければと思います。お二人は、いつからメタスピードシリーズを着用しているのでしょうか。
村松 高校時代からの流れでずっと他のブランドのシューズを履いていたのですが、大学生になっていろいろ試すようになりました。その中で先輩がメタスピードシリーズを履いているのを見て、私も履いてみようと思いました。
3年生の時に駅伝で初めて履いたのですが、自分に一番合っていると感じたので、そこからずっとロードではメタスピードシリーズを履いています。
メタスピードシリーズもスカイとエッジの両方を履いたのですが、私はストライド走法で、スカイのほうがより走りやすかったのでスカイを選んでいます。
伊福 僕も大学1年までは別ブランドのシューズを履いていたのですが、自分に合っていたわけではありませんでした。
大学2年の夏にメタスピードスカイプラスを試す機会があって、練習で履いてみたら走りやすかった。その秋のレースでも着用したら、結果が良かったので、“このシューズで頑張ろう”と思い、それからはずっとメタスピードシリーズです。
プラスの時はスカイでしたが、パリが出てからはエッジのほうがしっくりきたのでエッジを履いています。スカイとエッジでは微妙に反発も違うのですが、メタスピードエッジパリのほうが僕には合っていました。
村松 私は、今はメタスピードスカイパリを履いていますが、安定性があるのは初代から変わらないんですけど、より反発があり、前に進む感じが得られます。レースでも練習でも、後半になっても、しんどいはずなのに脚が進みます。脚が前に出るのをサポートしてくれる感覚が、より感じられます。
伊福 メタスピードシリーズのコンセプトである、ストライド走法とピッチ走法とに分けられるのが面白い。自分の走り方に合うものを選べるのが良いですね。
村松 ストライド走法の人でも、ピッチを早くしたいからエッジを選ぶ。逆に、ピッチ走法の人がストライドを伸ばしたいからスカイを選ぶというのもありだと思います。自分の弱い部分を補うための選択をし、その結果、速く走れるようになるのも良いなと思いました。
――年末年始の駅伝に向けて、メタスピードパリシリーズの新色が出ていますが、どんな印象を受けましたか?
村松 めっちゃかわいいっていうのが第一印象でした。全日本で履いた蛍光色のも気に入っているのですが、また違ったかわいさがありますね。
伊福 個人的に好きです。カラーリングが左右非対称っていうのが良いなと思いました。目立つと思います。
――このシューズで、年末年始の駅伝ではどんな走りをしたいですか。
伊福 大学最後の駅伝になるので悔いのない走りをしたいです。まずはそれが一番。集大成の舞台でチームのために最大のパフォーマンスをできたらいいなと思います。
村松 憧れていた立命館のユニフォームを着て走るのも、富士山が最後なので、悔いのない走りをするのが一番なんですけど、その結果、やっぱり区間賞を獲って絶対に優勝できるように頑張りたいです。今まで、表彰台の下からしか見たことがないので、表彰台の一番上に上がって、全員でメダルをかけてもらって終わりたいです。
伊福 僕はキャプテンでもなんでもないので、キャプテンとして強豪校を率いている村松さんはすごいと思います。チームのためにいろいろ考えているんだなと感じました。富士山駅伝も応援します!
村松 京都出身の選手は関東の大学に行かれても、けっこう意識して見ているので、勝手に親近感を覚えながら、自分も頑張ろうといつも思っています。正月の駅伝も頑張ってください!