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W杯日本代表“ベストな11人は誰だ?”問題「1トップは前田か大迫か…?」「左MFは久保か三笘か?」“ドイツ戦スタメン”を識者2人が予想する
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NumberWeb編集部Sports Graphic Number Web
photograph byGetty Images
posted2022/10/29 17:02
2月1日のサウジアラビア戦以来、日本代表での出場がない大迫勇也(32歳)だが…カタールW杯のメンバーに戻ってくるだろうか?
レオ そうですね。田中碧はボールタッチなどを見ると、ちょっとコンディションを崩している印象もあります。
木崎 今、鎌田大地の調子が本当にいいので、彼をトップ下で活かすならやっぱり4-2-3-1でしょうね。最終予選で採用していた4-3-3は、守備はいいかもしれないけど攻撃面が少し物足りない。そのバランスを調整して、前線にカウンター要員を作るための4-2-3-1なのかな、と。
――ではその4-2-3-1の「3」についてはどうでしょうか。現状、2列目の左サイドはアメリカ戦で先発した久保建英と、途中出場でゴールを決めた三笘薫が争っている状況です。
レオ 左は三笘がいいと思いますね。ジョーカーではなく、スタメンとして。中央に鎌田か久保、右に伊東純也の並びです。
木崎 僕は左サイドに久保を推します。というか、離脱がなければドイツ戦も9月のアメリカ戦とまったく同じスタメンで臨むのがいいと考えています。良くも悪くも一長一短というか、誰が出てもチームとしての総力はそんなに変わらないのかな、と。それならコミュニケーションをした時間の総量が大事だと思うので。
論点【3】「1トップは前田か、大迫か、上田か?」
――「アメリカ戦と同じスタメン」ということは、もうひとつの論点になりそうな1トップに木崎さんは前田大然を選ばれたわけですが、レオさんはいかがでしょうか。
レオ 正直、前田はその素材をもっと活かせるはずなのに……という印象があるのですが、浅野拓磨を重用してきたように森保監督は「可視化しやすい能力」が好きなんだろうな、と。前田を置いてアメリカ戦のようにハイプレスのサッカーをするとなったら、ロンドン五輪の永井謙佑のようなイメージになりますよね。ただ、その時点でスペースを活かした攻撃以外は手詰まりになる。もしアメリカ戦のメンバーそのままだったら、基本はしっかり守って、奪った瞬間に前田がスペースに走る。相手が裏をケアして空いたスペースに鎌田が入って、仕掛けられる両サイドの選手に渡し、なんとかシュートまで持っていく……みたいな戦い方になる気がします。
木崎 長友がコメントしていたんですが、プレスの「いつ出るか・いつ出ないか」に関してはドイツ戦をかなり意識しているようで、おそらく「あえて持たせる」ことも考えていると思います。要するに、ひたすら追いかけ回すようなプレスではもう無理だと。試合序盤だけやるかもしれませんけど、90分は持たないですし。ちょっと引いて、どこから守備をするかを決めて、そこからのカウンターというイメージを持っている。そのなかでレオさんが言ったように、前田に「とにかく裏に走れ」みたいな、ロンドン五輪の永井のように足の速さを活かして「戦術前田」をやるつもりもあるんじゃないでしょうか。
――前田以外のFWの選手についてはどうでしょうか。ドイツ遠征組に加えて、大迫勇也が戻ってくる可能性もあります。