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森保ジャパン「カタールW杯の26人」を占う最新序列…“グッと評価を上げた選手”と“微妙なポジションにいる選手”は誰か?
text by
佐藤俊Shun Sato
photograph byGetty Images
posted2022/06/17 17:01
ギリギリまで分からない日本代表「最終メンバーの26人」。実質的な“選考のラストチャンス”でチーム内の序列はどう変化したか?
中山雄太は、悪くはないが突出した強みがあるわけではない。無難ゆえに個性のある長友や伊藤の前にやや埋もれてしまった感がある。酒井宏樹が復帰すると、サイドバックが飽和状態になるため、9月の試合で違いを明確に示すことが求められる。
柴崎岳は、ブラジル戦9分、ガーナ戦フル出場を果たしたが、何ら見せ場を作ることなく、あっさりと終えてしまった。インサイドハーフは田中、鎌田、原口、守田英正らと顔触れがそろい、アンカーも板倉、伊藤がカバーできる。ロシアW杯では圧倒的な輝きを見せたが、今回は赤に近い黄色信号が点滅中だ。
前田大然も微妙な立ち位置にいる。ガーナ戦でゴールを決めたが、スピードタイプは浅野拓磨がおり、2人分の枠はない。
そして、久保建英である。ガーナ戦で代表初ゴールを決めたが、それだけだった。相変わらず代表では、良さが見えてこない。久保に限らずだが、チームで結果を出せていない選手は、その原因を追究し、考え、レギュラーを奪い取るぐらいのものを見せなければ、カタールの切符は勝ち取れないだろう。
ほぼ当確だけど吉田麻也と南野拓実に求められる“存在価値”
また、チームのコアになっているとは言え、チュニジア戦で2失点に絡んだ吉田麻也、3試合に出場してシュートゼロに終わった南野拓実は、代表での存在価値を問われ続けるだろう。
吉田はキャプテンであり、チームへの貢献度も高い。森保監督は、「キャプテンだから試合に出られるとは見ていない。パフォーマンスがいいから試合に出られる」と特別扱いをせずとの姿勢を貫いているが、監督のこれまでの選手への対応を見ている限り、今、外すことはないだろう。もちろんパフォーマンスが上がらなければチーム内の序列が変わる可能性はある。
南野は、W杯予選7試合連続ゴールという実績とともに森保監督の好きなタイプ。ただ、今後も同じようなパフォーマンスが続けばサブに降格など、厳しい判断も十分あり得る。
以上を踏まえて、最終予選のオーストラリア戦、今回のブラジル戦を主とした4試合で見えてきた本大会メンバーは、以下のようになる(◎当確、〇有力、△微妙)。