話が終わったらボールを蹴ろうBACK NUMBER
森保ジャパン「カタールW杯の26人」を占う最新序列…“グッと評価を上げた選手”と“微妙なポジションにいる選手”は誰か?
posted2022/06/17 17:01
text by
佐藤俊Shun Sato
photograph by
Getty Images
6月の代表ウィーク、日本代表は4試合を消化した。
9月にも試合が予定されているが、その時期は選手の状態やチーム戦術の確認などが主になり、基本的にはこのシリーズがラストの選考の場になった。
パラグアイは来日2日目での試合でコンディション不良は明らか、ガーナは多くの主力を欠いていた。その結果、日本はゲームを支配し、多くの得点が生まれ、ともに4-1で勝利した。一方、韓国に圧勝してやってきた強豪国ブラジルとチュニジアという骨のあるチームからは1点も奪えず、特にチュニジア相手にはミスから失点を重ねて敗れた。
この4試合では、個の力、チームの総合力ともに異なる相手ゆえに公正な評価がしにくい部分もあるが、カタール行の切符を手中に収めつつある選手とそれを失いかけている選手とで明暗が分かれた。
当確ラインを決める“重要な試合への出場歴”
今回は28名が招集され、初招集は伊藤洋輝のみ。カタールW杯の登録メンバーは、レギュレーションの変更により23名から26名に増えた。交代選手も3名から5名に増え、選択肢が増えたので、ドイツやスペインなど強豪の選手層が厚いチームには間違いなく有利に働くだろう。
カタール行の当確ラインを見極める上で重視しなければならないのは、“重要な試合への出場歴”である。そこから、森保一監督が誰を信頼して、軸に置いているかを読み取ることができる。今回の4試合のプライオリティでいえばブラジル戦、チュニジア戦になる。また、W杯出場を決めた3月のオーストラリア戦も非常に重要な試合だった。
3月の最終予選の時に招集され、今回の4試合に呼ばれていない選手は、GK谷晃生、DF植田直通、佐々木翔、酒井宏樹、MF旗手怜央、FW大迫勇也。このうち怪我で招集外になったのは、酒井だけ。実績のある大迫はともかく、他の選手は今回の招集外でW杯行はかなり難しくなったのではないだろうか。