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森保ジャパン「カタールW杯の26人」を占う最新序列…“グッと評価を上げた選手”と“微妙なポジションにいる選手”は誰か?
text by
佐藤俊Shun Sato
photograph byGetty Images
posted2022/06/17 17:01
ギリギリまで分からない日本代表「最終メンバーの26人」。実質的な“選考のラストチャンス”でチーム内の序列はどう変化したか?
オーストラリア戦とブラジル戦、その両方にスタメンで出場したのは以下の選手になる。
★最終予選のオーストラリア戦&ブラジル戦でスタメン出場した選手
GK 権田修一
DF 吉田麻也、板倉滉、長友佑都
MF 遠藤航、田中碧
FW 伊東純也、南野拓実
☆途中出場も含む(2試合出場)
DF 山根視来、中山雄太
MF 三笘薫、原口元気
オーストラリア戦とブラジル戦ともにスタメン出場した選手は、チームのコアとなる存在で、怪我でもない限り、ほぼ外れることはないだろう。
この4試合で「グッと評価を上げた」3選手
今回の4試合でグッと評価を上げた選手は、原口元気、鎌田大地、伊藤洋輝だ。
原口は今回、インサイドハーフのポジションを確固たるものにした。素早いトランジションから攻撃へのアクセントになり、伊東との連携も良くなった。守備ではネイマールに粘り強く当たり、かなり嫌がられていた。チュニジア戦では鎌田とインサイドハーフを組み、うまさと柔の鎌田、強さと剛の原口で違いを見せ、ふたりの並びは良かった。
鎌田はオーストラリア戦の時は招集外になったが、フランクフルトで存在感を発揮して代表に返り咲いた。従来、攻撃力だけがクローズアップされがちだが、カウンター時には気の利いた守備をしており、攻守ともに高いレベルで整ってきている。チュニジア戦後、森保監督は、「大地と元気、後半は大地と碧のコンビを見たかった」と語ったように、鎌田を軸にインサイドハーフは考えているようで、今後は鎌田+原口、鎌田+田中のセットが軸になっていく可能性が高い。
伊藤は、シュツットガルトでは左のセンターバックだが、代表では主に左サイドバックに置かれ、センターバックでもプレーし、上々のパフォーマンスを見せた。高さがあるのでセットプレーでは吉田、板倉とともに真ん中をしっかりと固められていたし、フィジカルの強さもある。攻撃は元ボランチなので、パスセンスに優れ、ボール捌きもうまい。ビルドアップにも参加し、ロングフィードはもちろん、縦パスを出して奥行きを使って攻撃の形を作り、自らも止まることなく前線に上がっていった。伊藤は、最終ラインに大きな波を起こし、今シリーズ最大の収穫になった。
当落線上の微妙なポジションにいる“4選手”とは?
逆に、序列が下がり、微妙なポジションに置かれた選手もいた。