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「悲報だが…重大な戦力低下では」MF南野拓実“全治8~10カ月”でW杯スタメンと26人枠は?「そこでナガトモだ」日本代表通ブラジル記者ズバリ
posted2025/12/25 17:06
左膝前十字靭帯断裂の重傷を負った南野拓実。彼不在の影響は大きいとみられるが、日本代表通のブラジル人記者はどう見るか
text by

沢田啓明Hiroaki Sawada
photograph by
Kiichi Matsumoto
昨年来、日本代表の中心選手の多くが故障に見舞われている。加えて、今月14日のプレミアリーグの試合でMF鎌田大地(クリスタルパレス)が右太ももの裏側(ハムストリング)を痛めた。日本のフットボール関係者とファンにとってはこれだけでもショックだが、さらに衝撃的なニュースが舞い込んだ。
攻撃の主軸の一人であるMF南野拓実(モナコ)が今月21日、フランス杯の試合で左膝を痛め、苦痛に顔をゆがめながら担架で退場。クラブは「左膝前十字靭帯断裂」という診断結果を発表した。
一般的にこの故障は「全治8カ月から10カ月」とされており、来年6月11日から7月19日まで行なわれるワールドカップ(W杯)出場は極めて困難となった。
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常識的に考えれば、南野のW杯出場は絶望的。優勝を目指す日本代表の行く手に黄信号が灯ったように思える。しかし、長年、日本のフットボールと日本代表を愛情を持って見つめてきたブラジルきっての日本通チアゴ・ボンテンポ記者は、「とても残念。W杯が近づいてきた現在、日本人選手の誰にも故障をしてもらいたくない」と南野や各選手に対して思いを馳せながらも――意外に冷静だった。
彩艶も鎌田も遠藤も…不可抗力というしか
――昨年来、日本代表に故障者が続出しています。
〈主な故障者の状況/報道されている全治もしくは現状〉
GK鈴木彩艶:11月左手骨折/全治3~4カ月
DF冨安健洋:右膝軟骨損傷/26年1月復帰予定
DF伊藤洋輝:右足中足骨骨折/12月復帰
DF町田浩樹:8月左膝前十字靭帯断裂/全治7~8カ月
DF高井幸大:7月足底腱膜炎/練習復帰
MF遠藤航:12月右足首負傷/26年1~2月復帰予定
MF守田英正:8月コンディション不良/11月復帰
MF鎌田大地:12月右ハムストリング負傷/全治8~10週間
MF三笘薫:9月左足首負傷/12月復帰
MF伊東純也:10月右足首負傷/復帰時期未定
MF南野拓実:12月左膝前十字靭帯断裂/全治8~10カ月
「本当に故障者が多いね。でも、故障の大半は試合中に起きたもので、不可抗力と言うしかない。その中で重傷を負った南野は技術、戦術的に重要な選手だという前提の上で……失礼な言い方になるかもしれないが、重大な戦力低下とならず、他の選手でカバーできると思う」
“南野不在”前提の上でW杯メンバー26人は?
――その理由は後ほど聞きましょう。当面「南野はW杯に出場できないが、他の選手はW杯までに完治する」という前提でW杯出場メンバー26人を選んでください。まずはGKから。

